茶事を催す場合 これが一生に一度の会であると覚悟で催す これと同じ心構えが ふだんの稽古の時にもなければならない また 単に茶を行う場合のみならず 日常生活全般において 「一期一会」の心構えをもって 事に対処するのでなければならない 「一期一会を観ずる」ということは 人生は無常であるからこそ 光陰を惜しみ 一刻一刻を最も充実させて生かしゆくという 生命の尊重 現実の肯定を意味するのである 以上 「茶道の哲学」久松真一(講談社学術文庫) P195~P210からの抜粋です