今日は社中のお二人を
朝茶にお招きいたしました
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懐石の下ごしらえは
前日に可能な限りすませて
今朝は午前3時に起きました
席入り時刻を7時にご案内していたので
十分時間があると思っていたのですが
昨日が一日雨降りだったので
前もって掛雨戸をはずすことができず
今朝になってから
雨戸を外して簾を掛けていたら
それに思わぬ時間をとってしまい
そのことが誤算となって
気持ちに余裕のないままのスタートとなってしまいました
その上
十年来の気心の知れた社中がお客様とあって
ついついお話の方に夢中になって
あれこれ抜けてしまいました
今更ながら自分の未熟さを痛感しました
とはいえ
ありがたいことに
連日の雨もお茶事の間は落ちてくることもなく
玄庵での初めての風炉のお茶事
ようやく鳴き始めた蝉の声を聴きながら
如何にも夏らしい朝茶を
満喫することができました
拙いことばかりですが
ご高覧いただけたら幸いです
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何年か前に
お正客様より鉢植えを頂戴した祇園守です
地植えにして
毎年沢山の花を楽しませていただいています
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主菓子 きび羊羹 長寿園
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干菓子 氷彩花 長寿園
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時に「後段」と称して
茶事が一通り終わった後で
上戸の殿方などは
あらためてゆっくり飲み直すようなことも
あると聞きます
朝茶は本来は
朝の涼しいうちにさらりと済ませるのを
良しとするそうですが
本日は薄茶の終わった後
洋間に移っていただいて
コーヒーとチョコレートで
”後段”とさせていただきました
女子はいくつになっても
おしゃべりと甘いお菓子が大好きなのです(*^_^*)
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日が十分高くなってから
お二人をお見送りし
一人玄庵に戻りました
静かな釜音を聞きながら
既に思い出の一頁となった
本日未明からの長い朝を
反芻していました
すると突然ざーっと
雨音が聞こえてきました
朝茶の間中ずっと
降りそうでいて降ることもなく
蝉も元気に鳴いて
お客様を送り出した時は
青空さえ広がっていたことが
なんだか奇蹟のように思えてきました