ウィリアム・H. ビーバー (著)
William H. Beaver (原著)
伊藤 邦雄 (翻訳)
『財務報告革命 第3版』
この本の情報
単行本: 271ページ
出版社: 白桃書房 (2010/09)
ISBN-10: 4561264221
ISBN-13: 978-4561264224
発売日: 2010/09
商品の寸法: 21.2 x 15.5 x 2.4 cm
目次
第1章 革命/
第2章 情報/
第3章 確実性/
第4章 不確実性/
第5章 証拠/
第6章 市場の効率性/
第7章 規制
HMV レビュー
アメリカにおける会社財務報告の基本的な概念や目的を説明するとともに、
財務諸表観の劇的な変化である会計革命についても描写する。
会計学者必読の書。
[日販MARCより]
1981年に初版が出版され、
それから30年近くたった今日においても
輝きを失わないビーバーの名著の第3版を邦訳。
なぜ会計革命は起こったのかといった
本質的な問いに洞察と展望を与える、会計学者必読の書。
大阪市立大学 宮川ゼミさんのレビュー
本書は、財務報告の基礎をなす会計情報の本質について、
発生の概念、
キャッシュフロー会計との比較、
さらには資本市場における役割、
機能について検討を行っている。
1960代終わり頃より会計理論は
より「情報」アプローチへ移行したが、
その背景には
資本市場において会計情報が果たすべき有用性についての議論が
従来よりも積極的に行われるようになったことがあげられる。
これこそが、
財務会計の重要な役割である「意思決定支援機能」である。
私が、本書をなぜファイナンス専攻の宮川ゼミで紹介するのかといえば、
それはファイナンス領域において
主要なトピックである完全・完備市場における
企業価値の推定について、
キャッシュフローの観点に加えて、
会計利益の観点からも検討を試みているからである。
完全・完備市場のもとでは、
会計利益よりも
将来キャッシュ・フローの割引現在価値を基礎とする
経済的利益のほうが、
資本市場において
より有用であるとされてきた。
本書では、完全・完備市場における経済的利益の有用性について
詳細に議論されている。
しかし、現実の資本市場が完全・完備市場であるとは想定しにくい。
むしろ、不完全・不完備市場である。
その際、前述した経済的利益は
たちまちその明瞭性を失う。
そこで、会計情報を基礎とする利益によって
企業価値を推定しようとする試みが登場する。
会計情報が企業価値推定に役立つのであれば、
その情報は有用であるとされる。
もっと言うならば、
経営者をはじめとする情報提供者は、
企業価値を推定するために有用な情報を、
資本市場を介して投資家に伝達することが求めらるようになった。
これが、会計理論の
「情報」アプローチ移行であり、
財務報告の歴史における大きな「革命」であった。
これ以降、会計情報が資本市場に与える影響に関する実証研究が
積極的に行われるようになり、
様々な証拠が蓄積されてきた。
会計学の立場から行われる実証研究は、
近年ますますファイナンスの研究領域と密接につながっている。
本書を熟読することで、
両者の関連性が
いかに強固なものになりつつあるかを確認していただけたらと思う。
http://booklog.jp/item/1/4561264221より
別ページでも紹介
http://blog.goo.ne.jp/only-time/e/93cc9799720b1ddc58d995b0f435888e
William H. Beaver (原著)
伊藤 邦雄 (翻訳)
『財務報告革命 第3版』
この本の情報
単行本: 271ページ
出版社: 白桃書房 (2010/09)
ISBN-10: 4561264221
ISBN-13: 978-4561264224
発売日: 2010/09
商品の寸法: 21.2 x 15.5 x 2.4 cm
目次
第1章 革命/
第2章 情報/
第3章 確実性/
第4章 不確実性/
第5章 証拠/
第6章 市場の効率性/
第7章 規制
HMV レビュー
アメリカにおける会社財務報告の基本的な概念や目的を説明するとともに、
財務諸表観の劇的な変化である会計革命についても描写する。
会計学者必読の書。
[日販MARCより]
1981年に初版が出版され、
それから30年近くたった今日においても
輝きを失わないビーバーの名著の第3版を邦訳。
なぜ会計革命は起こったのかといった
本質的な問いに洞察と展望を与える、会計学者必読の書。
大阪市立大学 宮川ゼミさんのレビュー
本書は、財務報告の基礎をなす会計情報の本質について、
発生の概念、
キャッシュフロー会計との比較、
さらには資本市場における役割、
機能について検討を行っている。
1960代終わり頃より会計理論は
より「情報」アプローチへ移行したが、
その背景には
資本市場において会計情報が果たすべき有用性についての議論が
従来よりも積極的に行われるようになったことがあげられる。
これこそが、
財務会計の重要な役割である「意思決定支援機能」である。
私が、本書をなぜファイナンス専攻の宮川ゼミで紹介するのかといえば、
それはファイナンス領域において
主要なトピックである完全・完備市場における
企業価値の推定について、
キャッシュフローの観点に加えて、
会計利益の観点からも検討を試みているからである。
完全・完備市場のもとでは、
会計利益よりも
将来キャッシュ・フローの割引現在価値を基礎とする
経済的利益のほうが、
資本市場において
より有用であるとされてきた。
本書では、完全・完備市場における経済的利益の有用性について
詳細に議論されている。
しかし、現実の資本市場が完全・完備市場であるとは想定しにくい。
むしろ、不完全・不完備市場である。
その際、前述した経済的利益は
たちまちその明瞭性を失う。
そこで、会計情報を基礎とする利益によって
企業価値を推定しようとする試みが登場する。
会計情報が企業価値推定に役立つのであれば、
その情報は有用であるとされる。
もっと言うならば、
経営者をはじめとする情報提供者は、
企業価値を推定するために有用な情報を、
資本市場を介して投資家に伝達することが求めらるようになった。
これが、会計理論の
「情報」アプローチ移行であり、
財務報告の歴史における大きな「革命」であった。
これ以降、会計情報が資本市場に与える影響に関する実証研究が
積極的に行われるようになり、
様々な証拠が蓄積されてきた。
会計学の立場から行われる実証研究は、
近年ますますファイナンスの研究領域と密接につながっている。
本書を熟読することで、
両者の関連性が
いかに強固なものになりつつあるかを確認していただけたらと思う。
http://booklog.jp/item/1/4561264221より
別ページでも紹介
http://blog.goo.ne.jp/only-time/e/93cc9799720b1ddc58d995b0f435888e