無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

生涯の被曝限度は100ミリシーベルトの答申案発表

2011年07月29日 14時01分58秒 | 福島原発事故 放射能汚染
 7月26日、食品安全委員会は、内部被曝と外部被曝を合わせた生涯の累積放射線量限度を100ミリシーベルトとする答申案を発表しました。毎日新聞記事

 人生80年とすれば、年間1.25ミリシーベルト以下の被曝にする必要があります。

 この答申を発表するにあたり、食品安全委員会は3000以上の研究論文を参考にしたそうです。

 内部被曝は、体内に放射能を飼っているようなものであり、常に放射能と一緒に暮らすことになります。特に、子どもは大人よりも放射能の影響を受けやすいと言われていますので、内部被曝を防ぐことは重要だと思います。内部被曝の多くは、飲料水と食品が原因でしょう。汚染されていない水と食品を体内に入れることが大切です。


 
 さて、NHK解説委員室のHPの中で、福島県とチェルノブイリの汚染状況が、大変にわかり易く比較説明されていました。よろしければご覧ください。NHK解説委員室『時論公論 「放射性物質の除染を急げ」』

 この中に説明がありますが、「チェルノブイリでは放射性のセシウム137が1平方メートルあたり148万ベクレル以上ある地域は住民を移住させる措置。55万ベクレル以上148万ベクレル以下の地域は移住あるいは農業や食生活については国の管理と制限を受ける厳戒管理区域。」とされたそうです。セシウム134と137を合わせた福島の汚染図とチェルノブイリの汚染図を比較すると、白河市の一部地域も「移住あるいは農業や食生活については国の管理と制限を受ける厳戒管理区域」とされた地域と近い汚染状況となります。

 この『時論公論 「放射性物質の除染を急げ」』は5月23日のものですが、この中に、「本来は事故直後に道路や公園など公共施設を水で洗い流すなど除染すべきだった。今からでも遅くないので、住民の健康と安全を守るため早急に除染を進めるべきだ」という京都大学原子炉実験所の今中哲二さんのコメントがありました。約2カ月前の記事です。残念ながら行政の対応は遅すぎるし、今も危機感がない。そんな行政の対応に失望し、白河を出る人たちもいる現実。しかし、選挙後の議会と言えば、議長やら委員会やらのポスト決めに忙しく、旧市内の投票者数が激減していることへの反省もない。市長選も含め、白紙投票が1000近くもあったことへの反省もない(白紙投票の意味は、立候補者の中に選ぶ者がいないという批判だと思われる)。旧市内の中では、投票率が50%を割る投票所もありました。政治への失望と被災の甚大さを語るものだと感じています。我々市議は、この投票率から市民の苦しみと絶望を感じなければならないと思います。

 



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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-07-29 20:55:17
7月27日の衆議院労働委員会(確か)での児玉東大教授の参考人としての意見陳述を皆さんに観て欲しいと思います。
youtubeの動画で見られます。
東大にもこのような人物がいるのに感銘を覚えました。
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家庭で出来ること (乳幼児のシングルマザー)
2011-08-01 22:20:19
大竹さんはじめまして。私は3人の乳幼児を持つ母です。
家庭で出来る放射能対策を教えて下さい!
洗濯はこまめにした方がいいですか?
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放射能について (國井)
2011-08-02 15:08:13
市議会では今どんな話をされているのかよく分かりませんが、まず今すぐにでもやらなければならないことは、市民に放射性物質への対策を教えることではないかと思われます。
世の中には自力で調べずすぐに『教えて』と他力本願で、何かあれば議員のせい国のせいにする愚か者がたくさんいます。
そういう平和ボケた市民を少しでも減らすためにも、まず『食糧に絶対安全はない(ただ汚染度が少ない~多いがある)』ということを広めるべきだと思われます。
ただ今売られている福島産の米は去年収穫された米なので安全だということも広めるべきだと思います。

汚染についてはチェルノブイリ原発の事件や他国の核実験からの結果などを国内を含め世界中から調べ上げる必要があります。
こういう放射能汚染対策チームなどを構成してみてはいかがでしょうか。

それと国の動きも、最近福島県産が遠ざかっているためか、差別を無くそうとかで『人権擁護法案』というものを成立させようとしています。
これを可決したイギリスは治安が今回の震災で荒れ地となった海沿いレベルに悪化し、真実を言うだけで逮捕されるという惨状になっています。
このような法案について福島は率先してNOを言うべきだし、このような震災や放射能汚染についての補助や支援を後回しにして、間違えた方向に頑張って動いている政府も常に監視すべきだと思います。


まずは言うより行動。
白河は今まで怠けてた分、更に働かねばなりません。
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学校給食 (同級生)
2011-08-05 01:07:37
私は2回程、大竹君のブログに書き込みをしている同級生です。久しぶりにブログを見て驚きました。白河市議会では、未だ、学校給食に放射能まみれの野菜などを食べさせようとしている議員がいるとは驚きです。
舟田の稲わらがあれだけの汚染牛を出した訳ですから、なぜ、同じ白河地方の野菜が安全と言えるのか?私は信じられません。
子供達の健康より、農家の利益を優先する姿勢は許せません。まるで傷害誘導とも言える行動ですね。
農家は東電から補償を受けて下さい。農家にはJAなどの強力なバックアップ団体もあるでしょう。放射線感受性の高い子供に食べさせることは大変危険です。今中氏、小出氏、武田氏などがメディアを通じて訴えているので、(傷害誘導しか考えていない白河市会議員以外は)皆、分かっていると思います。
生涯の被爆限度を100ミリSvとする旨の方針が出ています。通常の自然被爆に加えて原発事故のよる外部被爆が加算されている訳ですから、内部被爆は避けなければなりません。第一、食品における国の暫定基準値は年間20ミリSvをベースに設定されていると報道されています。食品の暫定基準など、その程度のものなのです。
大丈夫大丈夫とは言えません。大竹君、頑張って下さい。
私の方は、先の市会議員の話もありますし、白河市という街が、住民の安全より農家の利益を優先したがるような行政であること、除染が期待薄なこと、並びに、子供の進学や就職を考慮すると福島の経済に伸びる力が無く、縮んだ経済では相当苦労すること(三次補正で大企業の設備投資に対する国の助成が盛り込まれるようだが、県の経済は、三次補正の恩恵で一時的に投資を増やす可能性もあるが、その先は尻すぼみであろう。現に多くの企業が、原発事故による放射線の影響で、「放射能の影響のない地域からの出荷」を顧客から求められているので、福島県への投資が増える筈がない。)、何より白河の環境放射線が高いこと、などの理由で白河を出る覚悟を決めました。
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