【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第31回
啐啄同時(そったくどうじ)」(禅)
「啐」(そつ)は、卵の内側から雛(ひな)がくちばしでつつくこと。
「啄」(たく)は、卵の外側から親鳥が殻を割ること。
このタイミングがあわなければ、雛は孵(かえ)りません。
元々は、仏法を伝える際の師弟関係の力量をあらわした言葉だそうです。
ピタッと、その瞬間響き合う。それが、一瞬たりとも早すぎず、遅すぎずに共鳴する。
まさに、阿吽の呼吸。意識で通じ合っているんですね。
参考 (『心がまるくなる禅語』リベラル社より)