【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第78回
「伊達政宗遺訓」
様々な家訓や老舗などの社是を調べた時期があり、
その中でも妙に腑に落ちた武家の家訓がありました。
今回は、その遺訓をご紹介いたします。
出羽国(現在の山形県と秋田県)出身の戦国武将だった、独眼竜政宗の異名で知られる
伊達政宗の遺訓になります。遺訓がいくつかある中の1つをご紹介致します。
仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。
礼に過ぐれば諂(へつら)いとなる。智に過ぐれば嘘を吐く。信に過ぐれば損をする。
様々な人に仕えて、戦ってきた中で 実践的な経験から生み出された言葉だと感じました。
伊達政宗にも、師として臨済宗の高僧が就いていたそうですが、
様々な洞察力の大本は 肚から生まれたもののように感じますね。
だからこそ、我々の肚に響きます。表面的な事ではなく、
肚で感じ、肚で行動する大切さを この言葉から感じます。
今のような混沌とした時期こそ、この言葉の本質を感じ、
行動に変えていきたいと思います。
参考文献
『商売心得帖』松下幸之助 PHP研究所