松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★政策法務研修(藤沢市)

2017-02-09 | 2.講演会・研修会
藤沢市における勤務6年くらいの職員を対象とする研修である。

今回、心がけたのは、テキストを全部やるということ。私の研修は、参加者の力に応じて、研修内容やレベルを合わせるので、実際、研修生が参加して初めてレベルがわかる。優秀な研修生ばかりになった時のために、やや多めに研修テキストを作っている。そこで、基本的には、全部ができず、やり残しがでる。でお、大事なポイントも多いので、これらも話せるように、心がけてみた。

 それには当然、エピソードや冗談を言うのを減らすことである。今回は、いつもの半分程度のしてみた。その結果は、いい感じである。次回から、このパターンでやってみよう。

 今回よかったのは、1000円カットのQBハウスに洗髪場を設ける条例改正である。全国で広がって、神奈川県でも、相模原市が知らないうちに、条例改正をやっていた。議員立法なので、その分、ひっそりと行われるのだろう。

 憲法論としては、経済的自由が論点となる。経済的自由の制約は、薬局の距離制限違憲判決で示された目的二分論が、一般的には基準となるとされるが、今日では、この基準の射程距離が問われるようになった。憲法論における一種のブームなのだろう、この経済的自由の制約基準をめぐってはたくさんの論考が、出されている。今回の研修で、私も触発されて、何本かの論文を読んでみた。

 政策法務で重要なのは、経済的自由の制約基準ではなく、こうした条例ができるということである。憲法論の議論がほとんど行われず、条例制定後実務を運用する行政との調整もほとんど行われず、唐突に条例がつくられていくことの問題である。制度的、システム的な欠陥といってよいであろう。これをカバーするのが、政策デュープロセス条例であるが、構想20年、論文を書く書くといって、ちっとも進んでいない。

 このブログに書くことが、やるぞという動機付けになるはずであるが、抜くぞ抜くぞという、伝家の宝刀みたいになってしまった。ひそかに考えているのが自治体学会の公募論文に出すことである。これはまずエントリーすることが先で、エントリーしたら書かないといけなくなるので、それが後押しになって、論文を書くことになるからである。公募なので、落ちることもあるので、より一層頑張って書くことができるかもしれない。

 藤沢市の政策法務研修は、2日間×2回なので、翌週も藤沢に行くことになる。
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