はじめて所沢で研修を担当した。
法務は政策実現のためのツールである。とりわけ条例は、有効性が高い。しかし、どのように条例ををつくっていくのかについては、法律や条例には記述がなく、いわば空白地帯である。それを埋めていくのが政策法務研修である。私は、26年間の横浜市時代に、4回の条例づくりを担当した。その体験を記述するような研修をやっている。
よく誤解を受けるが、法制担当は条例はつくれない。条例をつくれるのは原課だけである。なぜならば、条例づくりは、調査・調整・仕組みづくりで、3,4がなくて条文づくりだからである。法制担当は、仕組みづくりにための厳しい交渉をやってはくれない。この調整、仕組みづくりがないものは、いくら立派な文章を書いても、単なる作文である。やや厳しく言えば、そうした条例?をつくっても、張子の虎で、時間の無題、お金の無駄というのが、私の実体験である。
今回は、所沢市の主任級ということで、若手の職員が対象だったので、自治体職員としての矜持というか、心がけるべき部分についても話をした。自治体の仕事は伝承による部分が大きいが、現実には、その伝承の部分が弱いと考えたからである。私の話は、昔に話なので、参考にならないところもあるかもしれないが、趣旨を感じ取ってくれればいいと思う。
受講者は、明るく、人懐っこく、いい感じだった。あちこちで研修をやっていると、職員の雰囲気の違いに気が付くが、これは人事政策や職場の雰囲気を反映しているのだと思う。
所沢からは、みなとみらい線の元町中華街までの直行で行くことができる。快速急行でも1時間以上かかるが、乗り換えなしなので、楽ちんである。途中、東京メトロを通過するようであるが、日吉で目が覚め、もうひと寝入りしたら横浜で、危うく乗り過ごすところだった。2日目は、池袋から定番の湘南新宿ラインで帰ったが、これも早い。埼玉の人は、横浜にずいぶんと来やすくなったようだ。