松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆大阪で、住民協働を講義する(マッセ大阪)

2015-11-26 | 2.講演会・研修会

 大阪で、住民協働論を講義した。

 私の協働論は、なぜ協働が言われるようになったのか、その基礎から考えることになる。パートナーシップ論に基づく協働論で、協働研究者のなかでは少数派である。一般には、コラボレーション論やコプロダクト論から、協働を論ずる人のほうが多いと思う。

 この違いは、いつごろから協働を考え始めたのかというタイミングの違いによるのだろう。私は、1990年代の初め、ちょうど社会構造が変化し始め、環境問題が政策課題になり、阪神淡路大震災が起こったという時代背景の中で、協働の問題を考え始めたので、政府とは違うもう一つの公共の担い手という「枠組み」を考えるところから、協働に近づいたので、もう一つのパートナーということで、協働を考えることになった。

 その後、協働がブームになって,NPOなどとどうやって一緒にうまくやっていくのかに関心が移ると、コラボの仕方や一緒に形にする(コプロダクト)にはどうしたらいいのかという協働を考えることになる。

 協働との付き合いが長いということではあるが、要するに年を取ったということなのだろう。

 マッセには一日いたので、受講生ともどんどん親しくなった。変に馴れ馴れしい教授だと思ったろう。

 実は、当初の予定では、この日は、大阪に泊まり、以前、マッセで1年間、一緒の研究したメンバーと大いに盛り上がることになっていた。

 由来は、数年前にさかのぼる。マッセから依頼を受けて、1年間、一緒にドイツの新しい市民参加制度の研究をしたことがあった。プラーヌンクスツェレの研究であるが、それをそのままにするのはもったいないと考えて、有志で集まって、本を書くプロジェクトを始めた。それが『熟議の市民参加』(萌書房)である。

 以来、このメンバーと1年に1回、私が大阪に来た時に集まって、大いに呑むことになっている。今回もその予定であるが、結局、中止となった。なぜか。それは大阪で宿が取れなかったためである。

 いつものように、間近になって、ビジネスホテルを予約しようとしたら、どこも満室である。見ると、前後、数日も満室である。ならば、京都、さらには穴場の大津まで探してみたが、満室である(ただし大津で1泊4万円という宿はあった)。さすが、夜中に飲んで帰ってきて、一泊4万円はない。

 全国にでかけるので、ときどき、その町のホテルがどこも満室一杯の時がある。それはたいていは、大きな大会があって、関係者が予約するためである。それでも、探せばどこかに宿がある(以前徳島で、自治労の大会にぶつかってしまったことがあった。無論、飛行機は取れず、新幹線で神戸まで行き、高速バスで徳島に行った。宿は、お遍路さんの宿に泊まるという貴重な体験をした)。

 それに比べて、この大阪の宿のなさは極端である。され、その理由は?

 学生に聞いたらすぐに分かった。ここ数日、大阪で嵐のコンサートがあるからである。嵐恐るべしである。全国からファンが来て、チケットが取れると同時に、ホテルを押さえるらしい。その分、急に出張が決まったおじさん世代は、泊まるところがなくて、きっと困っているだろう。嵐がくると聞いて、この時期、台風か?と思った私も、当然、出遅れで、この日は、予定を変更してもらって、帰ることになった(来週も大阪に来るので、宴会はその時になる)。

 忙しかったが、面白い一日となった。

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