松下啓一 自治・政策・まちづくり

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◇四語熟語・焼肉定食

2023-02-15 | 5.同行二人
 電車の中で中学の入試問題が出ている。座右の銘の四語熟語を使って、文章を書くという問題である。

 私の座右の銘は、「邂逅」なので、四語ではなく、邂逅に関連する四語熟語は何かと考えていたら、駅についてしまった。結局、時間切れで、試験に落ちてしまうということなのだろう。

 しばらくのち、朝食の時に、連れ合いとこの座右の銘の四語熟語の話になった。連れ合いは、試験問題なので、一期一会がいいのではないかというのが答えだった。私も、一期一会を考えたが、私はあえて、焼肉定食といった。

 私の説明は、次の通りである。
 まずは、知っている教訓的な四語熟語を述べて、知ってるぞと示したうえで、私は、「焼肉定食」を上げたいと思うと書く。

 おそらく、受験生の多くは、教訓的で示唆に富む言葉を選んで書くだろう。一期一会などは、いい例だろう。しかし、採点者の立場になると、同じような回答がたくさんあって、辟易してしまうのではないか。

 私は焼肉定食であるが、その心は、四語熟語とは何かからの問いである。誰が決めるのかの問題でもある。四語熟語辞典にのっていないからと言って、それは四語熟語とは言えないのか。四語熟語を自分たちでつくってはいけないのか。

 日本の弱さは、画一的、予定調和的なところである。若い新たな発想をすぐつぶす。だから、新しい発明や発見が生まれない。みんなの答えと違うからと言って、排除やいじめが進む。みんなと違うことにも価値があり、その良いところを見つけて止揚していくのが、私たちの社会のあり方ではないか。

 四語熟議というと、この焼肉定食を上げる人も多い。それは、人々の暮らしに直結した四語熟語といえないのか。市民の暮らしに寄り添うという意味では、こうした四語熟語もあっていいのではないか。こうした進取の気持ちをだいじにしたい。

 大要こんな話をした。連れ合いは、途中で、あなたの言いたいことはみなまで聞かないでもわかる。しかし、世のなかには、お約束がある。それを守れないから、あなたは課長どまりで終わってしまったという話になってしまった。痛いところを突かれてしまったので、話題を変えた。

 たしかに、私は、人を見る目がない。採用試験の委員をやったが、私が選ぶ人は、他の委員からは選ばれない。私は変わった人が好きなのである。
 これまで、合格するために、ずっと勉強をしてきて、その試験で焼肉定食と書けるか。答案用紙を前にどうするか、大いに悩むだろう。でも勇気を奮って、これを書くその人の勇気に、私は共感し、きっと合格にする。
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