今年も秋田へ行った。テーマは「実務に活かせる政策法務」である。
秋田の研修は、昨年から引き受けている。それまでは、政策法務を理論面から勉強していたようであるが、それを実務に活かすという観点に進化させて、私が頼まれることになった。私も、その趣旨に賛同して、お手伝いをしている。
今回の参加メンバーは、県職員と県内自治体職員の合同である。両者が一緒に学ぶことで、それぞれが刺激しあうことも狙いのひとつであろう。ワークショップでは、一つのテーブルになり、一緒に知恵を絞っていた。私のようなワークショップ型の政策法務研修は、その趣旨に合致しているのかもしれない。
憲法と条例の関係については、最近では、洗髪場の設置を義務付ける理容師法施行条例をテーマに考えている。普通に考えると、この条例は違憲性が強いが、応用編で、合憲論の立場からも考えてもらっているが、参加メンバー、大いに苦労したようだった。届け出制であることや「できる」規定を根拠に知恵を絞ってくれた。
研修所は、潟上市の追分というところにある。秋田駅から3つ目である。やや微妙な位置にあるのは、宮城県の研修所も同じで、それなりの意図があって、こうしたところに設置するのだろう。2日間の研修のうち、前泊は秋田市内にするが、一日はこの研修所に泊まる。朝、受講生と一緒に食事をしたが、話題が大らかで、いかにも秋田らしい。また研修所のみなさんにも、いろいろとお世話になった。
研修所に宿泊するときの楽しみは、朝の散歩である。研修所からは、松林のなかの道を行くと30分くらいで日本海に出る。この日も、朝は早くに起きて歩くことにした。気持ちが良い。この日は、見えなかったが、天気がいいと男鹿半島が見える。結局、1時間半近く、散策したことになる。
秋田は食事がうまい。秋田駅近くの無限亭で、郷土料理を食べた。写真ははたはた。コーヒーは、地元のナガハマコーヒー秋田駅前店。穏やかなコーヒーだった。隣にスタバがあるが、もちろんスタバに入るという愚はおかさない。
さて、秋田における経済効果であるが、空港で、お土産のラーメンや横手焼きそばなど。量はかさばったが、秋田に与える経済効果は、少なかったと言わざるを得ない。
書かれていた「一緒にやらない協働」の考え方に目の前がパッと開けました。
これまで「協働」という言葉は、市民の方へ「協力してください」「働いてください」と言ってるようでしっくりきませんでしたが、「協働」はそれだけではないことがわかりました。
これから「一緒にやらない協働」に対応した新しい市役所を考えます。
ありがとうございました。
協働については、『協働が変える役所の仕事、自治の未来』(萌書房)に詳しく書いていますので、こちらも読んでみてください。
研修でも言いましたが、一緒にやらない協働も含めると、地方は、決して、協働後進地ではありませんので、協働とは何か、その軸をしっかり持つことが大事ですね。
聞きたいことがあったら、遠慮なく、メールくださいね。
読んでいて思ったのは、横手市が近年取り組んでいる「オープンデータ」もひとつの協働の形ではないかと言うことです。
市は情報を加工せずデータ公開します。それを自由に利用してもらいサービス(アプリ)を作成してもらいます。
例えば
市が公開した「決算データ」を利用して、技術者がアプリ作成
データ:http://linkdata.org/work/rdf1s905i
アプリ:http://yokote.spending.jp/
市が公開した「雪捨て場のデータ」を利用して、技術者がアプリ作成
データ:http://linkdata.org/work/rdf1s1138i
アプリ:http://app.linkdata.org/run/app1s636i
得意領域で力を発揮してもらえている今、市は逃げずにデータを提供し続けることが大切だと改めて認識しました
そうですね。市民が存分に力を発揮すること=そのための条件整備も協働になります。最近、急速に進むオープンデータもそのひとつですね。
従来の参加の概念で考えていると、オープンデータの意味がよく分かりません。やっていることやどのようにやるかの基準もはっきりせず、軸がぶれてしまうでしょうね。
協働を市民が公共を担うと考えると、地方には、すでに協働がたくさんあることが分かります。それら活動を協働の概念を使ってきちんと位置付けると、行政も腰が座りますし、市民も自信がつきますね。