松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆実費弁償の範囲・特に食事代(三浦半島)

2018-06-15 | 1.研究活動
 ややマニアックな話。

 有償ボランティアを考えているが、ポイントのひとつが「有償」とは何かである。いくつかの区分があって、Aは全くの無償、B1は交通費、B2はプラス食事代、Cは、最低賃金より低いお金等である。どこまでが無償なのか、あるいは有償だとしても、ボランティアとして許容されるのかという問題である。

 考え方のひとつは、実費弁償である。実費弁償とは、要するに、その活動がなかったら、使わなかったお金であるが、それを返してもらうという考え方である。実費弁償部分は、返してもらっても、本人には、別にプラスになるわけではないので、この費用部分は、そもそも有償とは言えないのではないか(有償と区分してもボランティアの無償性に反しないのではないか)。

 たとえば、ボランティア先への交通費であるが、「そのボランティアの依頼がなければ、必要ではなかったお金」で、本人の利得には全くなっていないので、そもそも有償とは言えないのではないか、あるいは有償と区分しても、ボランティアの無償性に反しないといえる。

 難しいのは、食事代である。これが意外と奥が深い。一般的には、この食事代のほか、出先でのちょっとした交通費、お茶代、通信費などを含めて、日当という形で処理している。本来は、基本はこれも実費である。本来ならば、「その出張がなければ、必要ではなかったお金」なので、ひとつ一つ精算すれば、これは出張がなくても使った部分、出張があったので、足が出た部分ちう計算もできないことはないが、領収書も出ない場合もあるし、何よりも煩雑に過ぎるので、費用対効果から考えたら、時間手間の無駄と考えて、日当という名目で、定額処理し、これも実費として、非課税処理されているということである。

 もっともらしく書いているが、これまで日当の意味などは考えたこともなく、今回の有償ボランティアの本を書くにあたって初めて、気が付いたという次第である。日当は、それこそ、何百回ともらったと思うが、今、改めて、そうだったのかという状態である。、

 この日当という考え方は、日本では9割以上の会社が採用しているということである。一定の条件付きであるが、日帰り出張でも、大半の会社で日当が出るそうだ。

 問題は、食事代である。お昼ご飯は、「その出張がなければ、必要ではなかったお金」とは言えず、別に出張にかなくたって食べるではないかという反論もある。しかし、いつもなら、家からお弁当を持参して食べているが、出張先では、そうもいかず、高い食堂に入らなければいけないこともあるからと説明されている。安い店を探し回るより、その力を仕事に使った方が合理的という考え方かもしれない。

 いつもは500円のお弁当であるが、慣れていない場所で、800円の定食を食べたとすれば、差額の300円を精算したらいいという考え方もあるが、もし相手に誘われて、美濃吉で5000円のお昼を食べることになったので、4500円の精算などというのはあるのだろうか。5000円のコースでなくて、2500円のお弁当のほうにすべきだったのではないかなどとやっていたら、これで大変なエネルギーを使ってしまう。何もかもひっくるめて、なるほど日当という考え方は、生活の知恵である。

 こんな風に考えると、初めはどうかなあと思っていた、交通費に加えてお昼代(B2)も、実費弁償という説に、どんどん惹かれてきた。
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2 コメント

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実務に活きる知見をぜひ (imai)
2018-06-15 19:24:08
自治基本条例で米子の会議では1回千円、焼津では図書カードなど金券で数回分まとめて渡すという形はけっこう良かったのではないかと思っています。しかし最近は、数千円の委員報酬でもなく、志に加えて交通費等の実費も負担してもらう無償(実際は負担あり)ボランティアでもない、謝礼を役所で予算化することが難しくなっていると聞きます。
それを説得力をもって財政課に説明するのが担当者の仕事だろうとも思うわけですが、いつまでも市民の志と財布に甘えすぎるのでない協働のあり方が開けていくような理論的・実践的知見を期待します。
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協働を拓く理論と実践 (マロン教授)
2018-06-15 21:37:05
そのとおりですね。
この問題は理論と同時に政策化の展開図をキチンと持っていないと、進まないですね。

突破口は、学生の交通費制度と考えて、まずは学生たちが、理論構築しています。来年度予算には、載せたいですね。
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