松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆プレゼンテーション(本郷台)

2013-01-15 | 1.研究活動
 空き家対策の報告書(原案)が出来上がり、発表会(プレゼン)の準備をした。
 空き家問題は、私的領域の問題であり、行政が立ち入らないというのが基本とされている。公私二分論的な憲法秩序で言えば、全くその通りである。
 ①ただ、いくら私的領域だとはいっても、他の人の迷惑をかけるのは、私的自治の範囲を超えている。
 ②そこで、建物の所有者等も、一定の行動をとる必要があるが、建物所有者が、自主性に基づく自律行動を取らない場合は、打つ手がないことになってしまう。
 ③そこで、立入調査、指導、勧告、命令さらには行政代執行というツールを入れ込むというのが、空き家条例の一般的パターンである。
 これで問題が解決したかのように見えるが、
 ①そもそも行政の介入は例外的で、強制力を持って対応するのは、いよいよ、どうしようもなくなった、このままではあまりに酷いというレアケースに対応する手法にすぎない。多くの場合、何もしないと同じである。
 ②そもそも、私的領域に条例を使うと、「なぜそのケースだけ税金を使うんだ」という監査請求が起こりかけない。実際、行政代執行では、「ない袖は振れない」といって、かかった費用を建物所有者等から取り立てることができないからである。条例化は、こうした訴えが起こらないような法的な裏付けをするくらいの意味しかないのかもしれない。
 従来の空き家条例では、取り残された膨大な領域があるが、それに対して、どのように対応するのかが今回の研究会の本題となった(今回のメンバーは、第一線の実務家なので、当初から、強制力で事足りるということにはならなかった)。
 そこで、新しい公共論に立ち、地域コミュニティ等も、公共主体として位置づけて、その地域コミュニテイ等が、その力を存分に発揮できる仕組みを考えることになったが、それゆえ大いに苦労したことになる。
 そんな思いを90分のプレゼンに込めなければいけないが、今回の練習では、到底、90分の枠に収まりきらなかった。今回は参加者との質疑、意見交換に、より多くの時間を取りたいので、さらに絞り込んでほしいと思う。

 この日は、午後からは大学のゼミがあり、研究会のほうは午前中の参加となった。そこで、お昼は、本郷台に住む市役所時代の友人Nさんと一緒に食べることにした。はるか以前、一緒に金沢区役所の登録係に入った仲間であるが、3年ほど前に早期退職して、今は、地域の地名研究に没頭しているようだ。時々、論文を送ってくれて、アドバイスを頼まれるが、考古学、民俗学、歴史学等、さまざまな学問領域が入り混じり、私にはむずかしい。ピントがずれたアドバイスかも知れないが、友人ということで許してもらっている。Nさんの奥さんは美人で、二人いる娘さんもモデルのような綺麗さであるが、我が家も男の子が二人いるので、これはもしや・・・と思ったこともあったが、そうは、うまくは行かないようだ。
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