卒業式を終えて、南の島へ行った。今回は、石垣島を拠点に、日本最南端の島波照間島へ出かけた。
波照間島は、石垣港から、高速船でも1時間以上かかる。船は3便あるが、外海に出るので、波の影響が大きく、前日は全便とも欠航だった。時速50キロ以上のスピードで突っ走るので、骨折したおばあさんもいたとのことである。そこで、船会社も慎重になり、波が2.5メートル以上あると欠航になる。運航率は、70%くらいで、ひどいときは1週間船が出ないときもあるとのことである。
実は、高速船のほか、フェリーもあって、これは隔日に出る。こちらは、大きな船なので滅多に欠航することはない。全便欠航に恐れをなし、欠航の場合はフェリーで行こうと考えて、前日、ちょっと寄ってみて聞いた。乗れる人数は、通常は50人であるが、今回は、荷物が重いので、人は25人、しかも、島民や工事関係者が優先で、旅行客は、その残りと言われた。通常は7時40分から発券するが、明日は、高速船が欠航する可能性もあるので、早い人は6時くらいから並んでいるだろうといわれた。
そこで、当日の朝、約1時間前に行ってみた。すると30代後半くらいのアベックがすでに並んでいた。その後、一人旅の若い女性、北海道から格安航空をのり継いできたというおじさんなどがやってきて、みんなでよもやま話になった。みな、さまざまな価値観や事情で、旅をしている。自分と別の生き方をしている人を見ていると、それだけでうらやましく、新たなことに挑戦しようという勇気がわいてきた。
波照間島は人口500人くらいであるが、意外と若い人が多いのに驚いた。おそらく都会からやってきて、島で宿をやったり、カフェをやっているのだろう。都会には見つからなかった自分の居場所を見つけたのだと思うと、何か私もうれしくなり、ここでも人生いろいろ、正解などはなくて、人それぞれ、自分に合った仕事や暮らしをすることが大事なのだと思う。