松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆移住政策の感想的メモ(三浦半島)

2016-03-27 | 1.研究活動

 全国を旅するなかで感じた私的で体験的な移住政策のメモ。

 1.もうひとつ違う別の暮らしをしてみたい
  退職世代を中心にこのように思う人がいるのではないか。私は50代の初めに、もう一つ別の生活をしてみたいと考えて大学に移った。誰しも、これまで続けてきた暮らしとは違う暮らしをしてみたいと思うのではないか。都会で働き詰めの人たちからは、自然豊かでのんびりしたところで、暮らしてみたいと思う人も多いのではないか。
 こうした人たちに対する地域における移住政策は、都会にはない地域の魅力をアピールすること、移住にあたって不安に思う事項(医療など)に情報を積極的に提供して、自らにあった暮らしができるかどうかを判断できるようにすることである。
 そのうえで、こうして地方にやってきた人たちは、移住地域にはない専門的知識、ノウハウ、経験を持っている可能性がある。そこで、こうしたたちと地域をつなげて、地域活性化のために、一肌脱いてもらえるような施策を考えることになるだろう。 

 2.Uターン
 退職して暮らすには、住み慣れたふるさと帰りたい。かつて住んでいたから、勝手もわかる。鮭ではないが、いつか故郷に帰ってくる、あるいは帰りたいと思っている気持ちが心のどこかに持っているものだろう。こうした思いに対して、故郷に関する情報を発信するのが、地域の移住政策である。ネットの時代なので、役所だけでなく、むしろ住民が発する情報のほうが、効果的かもしれない。
 親の介護というのも、このUターンを考えるきっかけになる。その場合、重要なのは仕事である。大きな働き口は、そうはないので、少しづつ開発していくのだろう。農業、観光、IT、公共的仕事などがある。Uターンで帰ってきたくれた人には、まちの活性化のために、大いに頑張ってもらいたいと思う。 

 3.新たなライフスタイルを求める若者たち
 地方に行くとこうした若者が実に目立つ。例えば、離島でカフェをやったり、ダイビングスクールを開いたりする若者である。経済的には、どう見ても安定していないし、将来も確実ではないが、それでも、平気で移住し、仕事を始める若者が実に多い。こうした若者に出会うと、私は、正直、うらやましくいと思う。それは私たち世代ができなかった、もうひとつ違う生き方をやっているからである。
 私たち世代は、いい大学に行き、安定した大会社に入るというのが、当たり前だった。それに反発しながらも、結局、この枠のもとで、異議を唱えてきたのだと思う。こうした枠にとらわれない若者がたくさんいて、本当にすごいと思う
 私たち世代の役割は、こうした若者の発想や行動を私たちの判断基準でつぶさないことだと思う。

 大学の桜が、あと少しで満開になる。入学式までもつといいが。

 

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