松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★地方財政研修(山武郡市広域行政組合)

2018-05-29 | 2.講演会・研修会
 地方財政論の研修である。千葉県の山武郡市広域行政組合からの依頼である。新採用職員の研修である。

 地方財政論は、相模女子大学に赴任したときに、講座があり担当した。ただ、社会マネジメント学科の学生には、やや枝葉のように感じたので、次のカリキュラム編成時に、やめることにした。講義ノートが残っており、時点修正すれば十分に使うことができた。ただ市役所のときは、財政課にいたことがないので、地方財政の本当のところは体験的には、よくわからないが。

 パワーポイントを30枚位準備したが、最初の「大きな政府、小さな政府」で、主要国の国民負担率比較の話で、1時間話してしまった。数年ぶりに、改めて資料を作り直してみると、日本の国民負担率は、徐々に比率を上げてきて、もう「小さな政府」とは言えず、中位の政府になってしまった。

 国民負担率は、租税負担率と社会保障負担率だけで見ると評価を誤ることになる。財政赤字対国民負担率まで含む潜在的な国民負担率で考えると、日本はドイツと肩を並べるくらいの数字になっている。日本は、小さな政府で、その足りない分を地域コミュニティやNPOが担っているとずっと説明してきたが、この潜在的な国民負担率の上昇は、経済成長の低迷や高齢化の進展とともに、地域の弱体化の反映なのであろう。

 受講生には、18歳の新採用職員もたくさんいて、若々しかった。私の研修なので、地方財政から見た公務員としての心構えや作法の話になったのは、予想されたことであるが、たくさん冗談を言ったが、皆真面目なのか、ほとんど受けず、「松下破れたり」である。受講生から見ると、いきなり、変なことばかり言う講師に戸惑ったのかもしれない。

 最後は、ワークショップにしたが、やはり若い人たちは、ワークショップになると、闊達になり、いいアイディアもたくさん出ていた。

 会場は東金市。自宅から、3時間近い道のりだった。朝は、早めに出て、地元のカフェで、モーニングサービスを食べた、国の有形文化財の建物をNPOが改装、管理して、カフェをやっている。いいものを見つけ、ちょっと得した気分になった。6月にもう一回行く(サントス カフェ 東金駅から2,3分)。
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