旧知のTさんに声をかけていただき松原市で協働と法務の話をした。
協働という考え方は、法務のあり方を変える。一般的には法は権力的なものと考えるから、その利用は謙抑的になるし、手法は規制的なものが中心となる。他方、協働は、市民を公共主体として位置づけるものであるが、そうなると法務は、市民の力を存分に発揮するという役割も担うことになる。その利用は決して抑制的ではなく、その手法は、協働的なものに変わる。
法務が権力的なものとすると、法務に縁があるのは限られた一部の職員であるが、法務が協働的なものとなると、法務は全職員の問題となる。Tさんのねらいは、職員に対して、私がそんな問いかけをすることだったのだと思う。
そのとおりうまく伝わったのかは、やや自信はないが、すべての職員が、法務を学び、自治の推進のために使っていくべきであることは間違いないだろう。
南河内の市町村はあちこち行っているが、松原市は始めてである。近鉄の阿部野橋から乗って最寄駅河内松原は10分くらいである。思いのほか、大阪の中心部に近い。地の利はあるが、大阪全体が地盤沈下している中、自治経営も難しい舵取りが求められているのだろう。職員一人ひとりが、その力を出して、大いに奮闘してもらいたい。
この日、夜は、かつて大阪府の市町村研修所(マッセ)で一緒に研究活動を行った人たちと、大阪でにぎやかな宴となった。大阪駅周辺のここ数年は急変貌を遂げていて、会場のグランフロントへ行くのに、迷ってしまった。12人が集まったが、みんな少しずつ出世したり、ステップアップしたりで、なによりである。アドバイザーをやってよかったと実感することができるひと時だった。