岡山県赤磐市で、若者のまちづくり参加を考える若者の集まりがあるというので出かけてみた。
赤磐市は、岡山市の隣町で、岡山のベットタウンである。敷地が70坪から80坪の大団地があり、手ごろな値段と良好な環境から、引っ越してくる人が多かったが、ここにきて頭打ちとなり、今後は急速な人口減少と高齢化が予想される。
赤磐市とのご縁は、前の協働担当のYさんときからで、もう何度、来たのだろうか。赤磐市も、昨年から、新城市の若者政策に触発されて、若者参画まちづくりを始めていて、今回は、無作為抽出で若者が20人強集まり、この若者を中心に、赤磐市バージョンの若者政策を模索中である。この日も、20人くらいの若者が集まり、真剣な議論のなかにも、和気藹々とした会議が行われた。
老婆心ながら、気になったのは、到達点である。今のところ、若者が中心となって、赤磐市の課題を考えている。今はそれはそれでよいと思うが、考えた後をどうするか、その道筋を示さないと、せっかく集まった若者たちは、道を見失ってしまうことになるからである。竜頭蛇尾に終わっては、次から参加する若者は激減してしまい、若者参画まちづくりは、頓挫してしまう。まちづくりは小さな成功体験が必要なので、その観点から、今後のあり方について何点かアドバイスした。
一つは、赤磐市の課題を踏まえて、それを乗り越える「イベント」を若者が中心となってやってみようという方向。イベントを結束点にするものである。例として、相模原市南区で行っている、地域資源を掘り起こし、それを産業につなげるアイディアコンペのような試みが考えられる。遊佐町では、若者が音楽祭を始め、それがずっと続いている。
もう一つは、赤磐市の課題を踏まえた仕組みづくりの提案。若者参画の仕組みや世代間交流の仕組みなどをつくることの必要性を若者たちが提案し、今後、その仕組みづくりの検討が始まったら、若者たちが参加すものである。新城市の若者議会はちょっとレベルが高すぎるとしたら、相模原市南区の若プロのような仕組みも考えられる。
このどちらに行くのか、あるいは第3の道を探るのか、ここは若者たちの考えどころである。ポイントは、自分たちが、楽しめるもの、やる気の出るものをやればよいと思う。行政も、若者たちの踏み出しの一歩を後押ししてほしいと思う。
この日の会場は、熊山という地区の英国バラ園だった。ここは旧小学校の校舎を使ったもので、800本のバラがあるという。この時期は、端境期で、残念ながら、バラは見られなかったが、時期にはきっときれいだろう。バラもいいが、私が気に入っているのは、赤磐市の田園風景で、緑の田んぼ、大きなどっしりとした家が続く風景は、見ごたえがある。
この日は、途中、地元のパン屋さんのケーキやパンを食べながらの懇談もあり、とてもおいしかった。