新年最初の原稿は、紀要『人間社会研究』にだした。タイトルは、「松下ゼミと地域連携-若者たちの笑顔と奮闘-」とした。
共通テーマは地域連携で、しかも、退職予定者ということで、声をかけてくれた。以前にも一度、社会マネジメント学科の先生が、社会マネジメントとは何かを、それぞれが示す号があって、その時に、一度、投稿した。
いわば習性として、「地域連携とは」から書き始めた。私の問題意識は、大学の地域連携に対するアプローチがあまりに一本調子なことである。たしかに、地域連携はある種のブームであり、また多くの大学にとって、大学の生き残り戦略とも関連することから、「地域」とは何か、「連携」とは何かが、十分議論されずに、ともかく地域連携が始まっていることは理解できるが、本来、地域は、一定の範囲を持ったまとまったエリアという包括的、総合的な概念なので、そこにはさまざまなものが混在している。それゆえ地域に対しては、ひとつの学問的アプローチだけでは、十分解明ができず、さまざまな学問領域からの総合的アプローチが必要になるはずだからである。
しかし結局は、ゼミ生たちの笑顔がいっぱいのエッセーになってしまった。年末にかけて、ずっと難しい文章を書いてきたので、疲れてしまったこともあるが、ゼミ生たちの笑顔の写真を見ていたら、自然にそうなってしまった。これで、宿題の原稿は、すべて終了。ちょっと休んで、次のテーマを考えていこう。