「千葉市動物公園」に行ったのは
『ボルネオ緑の回廊基金』の報告会があったからです。
『ボルネオの現状と緑の回廊』という題で
坪内さんから話がありました。
心優しい「ボルネオゾウ」の話や「テングザル」などの話から始まりました。
ボルネオの森は、野生生物の宝庫です。
その森が、アブラヤシの農園に変わっています。
そこから取られるパーム油は、
カップラーメンや加工食品などコンビニやスーパーにある食品の多くに含まれています。
化粧品は、パーム油なしには作ることはできないそうですし
チョコレートやアイスなどのお菓子で安いものほど
値段の安いパーム油で作られているとのことです。
私なんて、安いからってほいほい買っていて
すっごく反省しています。
寿司屋や牛丼店でただで食べられる「生姜」も実はクセモノで
安く手に入るには、裏に訳があるそうですから気をつけたいです。
自由に行き来できる緑の回廊を作ることが目標ですが
消防用のホースを川にかけるプロジェクトも同じ目的です。
川を渡って行き来できれば、「オランウータン」の命はつながります。
みなしごになった「オランウータン」を森に帰す『リハビリセンター』の話もありました。
多摩のミンピーちゃんや旭山のモモちゃんのことを考えるとわかると思うのですが
「オランウータン」は、7~8歳になるまでに生きていく術を母親から学びます。
「リハビリセンターでは、木登りは教えられても
巣作りや食べ物については教えられない」と言っていました。
「オランウータン」は、木の実や新芽、木の皮、昆虫などを食べます。
10年に一度、ボルネオにはエルニーニョが来ます。
そうするとほとんど食べるものがなく、木の皮を食べるしかありません。
しかし、木の皮には毒のあるものが多く
何が良くて何がだめなのかは、母親から学ぶのです。
だから、
母親を失った「オランウータン」は、木登りを覚えて森に帰ったとしても
何を食べていいのか、悪いのかわからない。
そうなると、生きてはいけないのではないか・・・と、
考えているとのことでした。
生きて行けないとしても、森に帰すのがいいのか
森に帰っても生きて行けないとはっきりしているのなら、どこかの動物園で
引き取った方がいいのではないか・・・
私は、引き取れる施設があるのなら、引き取る方がいいのではないかと思うのですが、
移動している間に命を落とす場合もあるので簡単に結論を出すことはできません。
施設で引き取っても、長生きできる補償はないかもしれないしね~。
森にいることが、「オランウータン」にとって幸せなことだと言われると
そうかもしれないですし・・・
難しい問題です。
何にせよ、森がつながれば
解決できることは多いと思います。
180億円あれば、必要な森が全て買えるとのことでした。
動物園に来る人たちに理解してもらえれば
確実に賛同者は増えると話ていました。
少しずつ少しずつでも、つながる人たちが増えることを願っています。
私がブログで、この内容を書くのもその目的の一つです。
『千葉市動物公園』では、
5月17日(土)~7月12日(土)
動物公園科学館二階特別展示室で
「ボルネオオランウータンの故郷は今・・・アブラヤシと私たちの暮らし展」
を開催しています。
動物園に行かれた方は、のぞいてみてください。
パーム油を使ってある食品の数々です。