腕を焼き鳥のように一歩の剣で刺す。普通の長さなら、勿論だけど、この自身の身体よりも大きな腕を続けて突き刺すなんてことは普通はできない。だからこそ、刀身を伸ばすことでそれを解決してる。
外装の頑丈さを超えて、二本の腕をさした。けど忘れては行けないのはこれができたのは完全に刺突だけに特化させた結果。つまりはこの腕の傷は限りなく小さいのだ。
これを何度も続けていく? そんな馬鹿な……だ。そんな事をやってもこの腕を倒せるとは思えないし、それに次からはこんなうまくいかないだろう。この腕の対応力はかなりの物だ。だからここで決める。そのつもりだ。
「ここだ!!」
その言葉と同時に聖剣の刀身が赤く光る。そして自分は聖剣の刀身を残して離れる。大丈夫。聖剣を見捨てたわけじゃない。今の聖剣の本体はこの柄の部分だ。最初からこうするつもりだっだ。だって外部があれだけ頑丈なら、内部から破壊するかしないだろう。
だからこそ、まずは一点突破の形状にして、内部に侵入。そこから多大なダメージを与える算段だったのだ。
大きな爆発が起こる。それも普通の爆発ではない。頑丈でいくつもの再生方法を持ってそうな相手にも効くような……そんな爆発だ。大きな爆発とともに、内部では更にいくつもの爆発が起こってる。それによって断続的に内部が破壊されて行くことで、再生よりも破壊を上回せるのだ。
けど……それでも完璧では無いだろう。これで倒れれば万々歳だが、まだ確実はではない。
「やるわよ」
「ああ」
魔術的な繋がりが自分とアイ殿の間でおきる。つながった感覚がある。火照った体には彼女の冷たさが気持ちよくもある。いつだって冷静で落ち着いてる……うん落ち着いてる彼女。今もそう、その銃に多大なエネルギーを蓄えてる。けどそれは彼女だけでは不可能だ。
だからこそ、接続した。彼女と自分……互いのエネルギーを融通し合うことで、通常では出し得ないエネルギーの出力をもたせるのだ。
「充鎮率2000%」
いつもはそれこそアイ殿の身長を超える程度のその銃が、今や車、いや重機……いやいや船、クルーザーくらいの大きさになってる。そんな巨大化した銃の先端を爆発中の腕に向かって照準をあわせる。
「発射」
淡々とした声。それに似つかわしくない野太い光線が放たれる。
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