UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第二十七話part3

2024-12-15 19:22:09 | 日記
 小頭はただポカンと口を開けていた。なにせ目の前では映画さながら……いや違う。映画以上の光景が繰り広げられるんだ。最近は映画も4Dとかなんとかいって、風がでたり水がでたり、椅子が動いたりしてエンターテインメントを催してくれる。けどそんなのが何だっていうのだ。小頭はそう思う。だって映画の200インチ? 300インチ? それだけの大きさのスクリーンであっても、それはやっぱりスクリーンの中でだけ動いてるもので作り物だ。
 でも今小頭が見てる光景は違う。正真正銘、目の前で繰り広げられてる戦いである。最近はこういうのも小頭は何回か体験してる。それこそ悪魔との戦いとか……だ。けどあれは一体だった。一対多数。味方が多数だった。でも今回は違う。数えることもできないような魑魅魍魎の数々。そんな多数の敵に対して、鬼はたった二人で相対してる。てかこれは無双――といっていいだろう。漫画とかアニメでは無双はよくある。けど現実ではそうはいかないものだろう。もしもこの場に格闘技の世界チャンピオンがいたとしても、そしてよしんばあの魑魅魍魎達に格闘技が通用するとしても、きっと無双なんてできない。せいぜい数体を倒すのがやっとだろう。それは別に世界チャンピオンが弱いわけじゃない。
 そういうものなのだ。いくら格闘技をきわめても、倒せるのは五人くらいか。それかめっちゃ頑張っても十人とかくらいだろう。人を倒すというのはそれくらい大変なのだ。そしていくら体を鍛えて、技を磨こうと、銃には結局勝てない。そんな世界……そんな残酷で当たり前の世界が今までだった。
 
 けど……
 
 目の前の光景はどうだ? 小頭の瞳には鬼たちが拳一つで魑魅魍魎たちを倒していく光景がうつってる。魑魅魍魎達はお腹が出てて、手足が骨ばってる腰位までしかないような小鬼がいたり、傘に一つの脚がついてる妖怪がいたり、青い火の玉がゆらゆらと揺らめいてたりしてる。他にも色々とどこかで見たことあるようなおどろおどろしい妖怪たちの姿がある。けどそれらを鬼たちは蹂躙してる。彼らが拳を一回奮えば何体も妖怪が粉砕されて、次に脚を奮えばさらに沢山の妖怪が触れてもいないのに吹っ飛んでいく。
 
 そんな光景を観てたら小頭はあることに気づく。それは鬼たちが倒した妖怪たち。彼らは確かにその体が粉々になってた。けど、何やらそれこそ魂のような物が扉へと向かって吸い込まれていってた。それを見て小頭は思った。
 
「帰ってる?」
 
 もしかしたら鬼たちはこうなるとわかってたのかもしれない。だからこそ、ここまで大胆に、そして容赦なく戦ってるのかも……それはあっという間だった。門からあふれてた魑魅魍魎達。それが粗方消えた。そこで二人は門の前に立つ。その時、再び巨大な腕が出てきた。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 134

2024-12-15 19:16:10 | 日記
 バカーン!! カンカンカンカンカンカン――ドオオオオオオン!!
 
 うむ、かなりの気持ちよさ。私は今の音を体全体で堪能してた。気持ちよかった。最高スコアだっただろう。誰が数えてる訳でもないが、私が数えてる。今までの中では一番の反射反応が起きて、そして最後に盛大に爆発してるのが気持ちよさを爆増してる。
 これにもっと連鎖の波を繋げる事が出来たら、もしかしたら残りの目玉を一気に減らすことだってできるかもしれない。だってかなり有用な事になってるのです。
 最初はそれこそ興味本位というか? 私の中での楽しみの為に始めた所はあります。なにせ一生懸命「やらなきゃ」――という思いだけでは心がつらくなってしまいます。
 それに私は決して戦闘事態が楽しい……と思えるタイプではないですからね。いえ、強く、そしてできることが多くなること自体は楽しいです。
 でも何かを壊す……というのはやっぱりなれないと言いますか? 痛みを伴う事は、私自身も痛く感じてしまいます。それでも私だって役に立つために強くなるのは必要です。
 だって私が無理矢理ついていきたいといったのです。たとえ役に立てなくても、面倒なんて掛けたくない。だから初めたこと。でもこんな風に戦闘でも気持ちよく成れることがある――
 
「今度はもっと素早く続けざまに叩きましょう。それに……なんか反射が続くと爆発したときの威力が上がってるような?」
 
 それがちょっと不思議です。私は確かに殴ると同時に目玉が反射しやすいようなシールドを付与してます。強制付与です。でもそれには別にダメージアップなんて効果はないです。
 うん……そのはず。けどなんか反射が最高に続いた今のはかなり派手に爆発しました。たまたま? それとも反射で何かが起きてたのでしょうか? わかりません。わからないなら、もう一度やればいい!
 
 なのでなので私は孤立してた目玉に接近してその目玉を足で蹴り上げました。下から上へスパーンと蹴った目玉は勢いよく上空に上がっていきます。そこで別の目玉に当たって斜めに飛びます。本当ならここであたった目玉も勢いよく反射出来たらいいんでしょうけど、そこまでは私は出来ません。
 
 けど蹴り上げた方の目玉は勢いを更にまして別の目玉にぶつかってジグザグと進んでいって上手く目玉か密集してる部分まで行ってくれました。
 
 これも運ですからね。もっと私が介在できるようにできたら、いいんでしょうけど……そんな事を思ってると私の頭は続く連鎖の気持ちいい音で支配されていきます。
 
 そして最後に、堪えられくなったのか蹴り上げた目玉が大爆発を起こします。明らかに今までよりも凄く大きな爆発です。
 
「はわぁー」
 
 私はその気持ちよさに思わず頬を抑えてちょっと口からはよだれが出てしまいます。きんもちいいいいいいい!