UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 第二章 第二十五話Part3

2024-12-01 08:29:13 | 日記
(暑そうだな……)
 
 そんなふうに小頭は鬼を見てた。なにせ鬼の肌は黒い。いや浅黒いとかじゃなく、赤みが入った黒だ。まさに鬼らしいといえば鬼らしいだろう。けどそんな肌の色をしてるし、今は夏である。
 そして鬼が立ってる場所はもろに日向。さっきから汗もぼたぼたとかいてる。
 
(鬼も汗をかくんだ……)
 
 とかそこじゃないだろうという感想が出るくらいには野々野小頭は鬼と言う存在に慣れてきてた。この異様性になれるのもどうかと本人も思うけど、小頭は比較的周りがね。
 只者じゃない人達に最近なってるから、鬼……という存在にも案外早く適応できるようだ。しょうがない……と小頭は思う。だってこのまま倒れられても困る。だってそれで介抱するのは小頭なのだ。
 そんなのはゴメンだ。なのでトプトプと水筒のコップに水を注いで、日差しの中にでた。
 
「ん」
 
 そんな言葉にもなってない声を出しつつ、コップを差し出す。けど鬼は目を瞑ってるから気づいてない。立ったまま寝てるのかこいつ? と思う野々野小頭。小頭だっていつまでもこんな暑い日差しの中にいたくないから、「ちょっと」とようやくまともな言葉を発した。
 それに反応して鬼は片目を開ける。そしてコップを差し出してる小頭をみた。動かない鬼、だから押し付けるようにコップを差し出す小頭。
 
 するとコップを徐ろに受け取った鬼が中身を見る。それは透明な水だ。それ以外無い。そして再び小頭を見る。けど小頭は何か反応をするわけじゃない。なので少し迷いながらも、鬼は一気にコップの中の水を口に流し込んだ。
 
 ゴクリ……
 
 ――と喉が動く。そして空になったコップを小頭に返してくる。
 
「まだいる?」
 
 そんなふうに聞く小頭。やっぱり体も大きいしずっと日向にいる鬼は小頭以上にのどが渇いてるだろうと小頭は思ったのだ。けど鬼は首を横にふった。それからまた目を閉じて棒立ちしてるから、小頭は下の木陰に戻ることにした。
 
(変なやつ)
 
 鬼にたいして変も何もないかもしれないが、そんなことを小頭は思った。それから少ししたら、シャーという音にキキーというブレーキ音。
 
「お・ま・た・せ」
 
 そう言って自転車にまたがったまま、言ってくる美女。その姿は夏の風にふわりと揺れる長い髪には黒い髪の中に赤いメッシュがあって、そして白い角がそこそこ長く伸びてる。
 赤黒い肌にすらっとした女性らしい体だけど、それでも筋肉質なのがわかる。大きな胸をタオルで縛って隠してて、下半身もズボンというかほぼパンティだけ。
 それに身長だって170はありそうな長身なお姉さん系美女がそこにはいた。
 
(いやだれ!?)
 
 真っ先に小頭はそうおもった。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)盤上の迷宮航路にご招待 122

2024-12-01 08:16:59 | 日記
 私はアイ様に周囲の目玉を引き受けると宣言しました。ならばやるしかない。役立たずで居ないためには、いったことはちゃんと遂行しないと行けません。
 
「やっぱりだめでした!」
 
 なんてそんな……それでもお二人共許してくれるでしょうけど、これ以上迷惑をかけるわけには行きません。お二人ならきっと大丈夫です。私へのフォローがなくて言い分、きっと動きやすいはずでもあります。
 でも、私もただ目玉を相手にしてればいい……ということでもないでしょう。常にあの腕は気にしてないといけません。なにせあれがどういう風に動くのか……それはよくわからないです。
 もしかしたら目玉を攻撃しだした私を厄介だと思って攻撃を仕掛けて来るかもしれません。そうならないように、勇者様たちだって気をつけてくれるでしょうけど、実際あの腕は未知数です。
 とにかく強くて頑丈……そして今が全力なのかもわかりません。だからこそ油断はできません。私なんてまともに一撃をもらうとそれだけで……いくらポニ子アーマーがあると言っても、あの腕の攻撃の全てをまともに受けたら、ポニ子アーマーでもそれを受け止めるのは一回が限界だと思うのです。
 限界を超えたらきっと私にもその衝撃はくるでしょう。やっぱり耐えられるかどうかはわかりませ。だから常に腕も気にしつつ、私は大量の目玉を一気に相手にしなくちゃいけません。
 
「勇気を出すために、まずは派手に行こうかポニちゃん」
『ポニ!」
 
 同意の声を述べてくれたポニちゃん。私はレプリカ聖剣を顔の横にまで持ってきて力を集めます。エネルギーが高まって、刀身が輝き出します。私は勇者様たちと腕の戦闘に背を向けてます。だからここらで「おや?」と思って、動き出したっておかしくなと思ってたましたけど、目玉たちは動きません。
 
 だだじっと見てるだけ。動く気が無いのなら、それでいいです。私はただ、できることをやるだけです。
 
「はあああああああああああああああああああああああああああああ!!」
 
 光が大きく伸びる。光の聖剣を私は思いっきり振り下ろします。上に伸びたときから目玉を何体も突き刺してました。動かした瞬間から重かった。動かすたびに、目玉たちが真っ二つになっていく。そして爆発していきます。上から下におろしたあとは、今度は斜め上横に動かします。
 
 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドバーン!!
 
 そんな風に連鎖的に爆発した目玉たち。黒煙が周囲を包み込みます。私はこの一回で肩で息をしてます。その時、たくさんの赤い瞳の光が黒煙の向こうからきらめきました。

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2024-12-01 08:09:46 | 日記
「どっ――こい――――しょおおおおおおおおおおおおおおお!!」
 
 私は勢いをつけるために床に着地する勢いも利用することにしました。自身の右腕を左腕で支えて、勢いをつけて床を目指すと同時にグググッと右腕を引きます。けどまだ……まだ目玉は動きはしません。床についたと同時に、ようやくわずかに動き出します。
 何やらブチブチという音が何処かからか聞こえる。それはポニ子アーマーからか、それかもっと内部、私の体内のなにかが切れる音でしょうか? 実際これだけの目玉を持ち上げる事ができるのか? 勿論いつもなら絶対に無理でしょう。私自身の力ではこの目玉一体を持ち上げるのだって無理だと思います。けど、今はポニ子アーマーとエネルギーの巡回で体のポテンシャルを高めてるからいけるはずです。
 それでも無茶かもしれません。でも多数いる目玉を一体一体倒すなんて現実的じゃない。まとめて倒す事ができるのなら、それがいちばんのはずです。
 
 在る一定の勢いを超えると、一気に大量の目玉たちが持ち上がっていきました。まるで超でかい魚を一本釣りしてるような……そんな光景かもしれません。私はそのまま背負投げの要領で更に勢いがついた目玉たちを地面に向けて投げ飛ばします。
 この場所も破壊されるけど、私は別に配慮なんてしません。一緒にこんな場所破壊されればいいのです!! だってそれなら、これ以上目玉が生み出されることはないですから。
 先に叩きつけられて、そしてその後に仲間の圧力によって下の方の目玉が潰されて連鎖的に爆発が起きます。でもそれでも全部じゃない。まだまだいます。いつの間にかやってきてた目玉の腕によって私は吹き飛ばされました。動揺とか、こいつらにはありません。
 
 ただ、邪魔者を排除する為だめに動くだけ。
 
「どうですか? 私はあなた達には脅威に映りましたか?」
 
 私は口から出る血を拭いながらそう言います。勿論、目玉たちがその言葉に返すなんて思ってません。ただちゃんと私は自身の役割ができてる……と思いたいんです。向かってくる多数の目玉たち。それを見て、思わずニヤリとしてしまいます。
 
「さあ、もっともっとです!!」
 
 もっともっと私に注目してください。勇者様たちに目がいかないくらいに!! ちょっとでもよそ見したら、その瞬間に死んじゃいますよ!!