尻（ケツ）が痛くなった ②

テーブルの上に積んだ本を見せてある時

「おい！コレが気にならないか？」と聞いたことがあるがカミさんは返事をしなかった。

食事の最中も、先ほどのストーリーのレイアウトが気になる。

なにせ直ぐに忘れるのだ。

幸いにカミさんの料理は余り上手ではない。

毎度　随分と手間暇はかけて作っているが、不味いことが多い。

たまに一口、　口に入れて「おい！これは上手いな！」と言うとカミさなはニコッと笑う。

然し、思わず「不味い！」と言うとすかさず

「食べなければ・・・」と途端に態度が変わる。

変わるだけでは済まない。以後食事中なにも喋らない。

食事中だけなら良いが、長引くこともある。

耳が聞こえない我輩にとっては別に苦痛ではないが、我知らず

「おい！お茶！」と言った時に困る。

例え隣にカミさんが居ても返事が無いのだ。

そういう訳でテーブルに座ったままで一日を過ごす日が多くなった。

昨日の夜「おい！ケツが痛くなったよ」思わず叫んだ。

耳が遠いぶん声が大きい。

「あんた、歩かなければダメよ」すかさず返事が返る。

その通りだとは思うが、これがムツカシイ！

以前は幾ら座っていてもケツは痛くはならなかった。

ケツの肉が薄くなって直接骨に当たるのかな？

椅子に座布団を敷くか？

「おい　座布団はないか？」

「どうしたの？」不審なかおで聞かれた。再び

「ケツが痛くなった」と言うと

「だから言ってるじゃ～ないの・・・・」と、お昼のミノさんのＴＶに出演されるお医者さんの口真似である。

カミさんも時にふざける。

「んだ！」

「少し歩かなければな・・・・・」大人しく相槌をうつ。

でも何時の間にケツの肉が落ちたのだろう？まさか病院に行って

「座ると尻が痛いのですが？」ともいえない

病院で尻が痛いと言うと先ず「痔主を疑われる」痔ではないことは自分で判っている。

近頃　また、耳が遠くなった感じなので昨日「補聴器屋」さんのお店に言って補聴器を診てもらった。
我輩の行く「補聴器屋」さんの　ご主人は実に人柄がいい。

何故か何時行ってもニコ・ニコして親切に応対して戴ける。

お医者さまには嫌われるが、このような方には仲良くなる。

我輩のＩＱの所為かもしれない。

診て貰った補聴器は、なんと補聴器の音声が入る小さな穴の部分に耳垢が詰まっていたらしい？
そう言われて思わず「すみません」と頭を下げた。

「このようなことは、みなさんよくありますよ」相変わらずニコ・ニコと笑顔をもって対応して戴ける。

「一日か？２日毎に軽くココを掃除して下さればいいですよ」とアドバイスを受けた。
補聴器にも耳垢が詰まるのだな！

くそ爺は頭もさることながらアチ・コチ詰まったり、抜けたりしてきた。

カレーの食べ過ぎか？　判った？

カミさんに言うとニヤリと笑った。

こんなクイズにはやたらと強い！