激震・金王朝:食糧難に電力不足 地方労働者「早く首領様の懐に」(その1)
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激震・金王朝:食糧難に電力不足 地方労働者「早く首領様の懐に」(その1)
21日、中朝国境の北朝鮮新義州近くの鴨緑江沿いを歩く北朝鮮兵士ら。燃料用とみられる枝を持っている=ロイター ◇「平壌でも餓死者」 困窮極める市民生活
北朝鮮の平壌。北朝鮮でも特別扱いされるこの首都でも停電が続き、日に2時間しか電気が来ない。朝鮮労働党など主要機関は自家発電という。主に首都の電力を供給する東平壌火力発電所の調子が2~3年前から悪くなり、電力供給が不安定になってきた。
「平壌でも裏通りを歩けば、餓死者を見かける。食べ物を求めて地方から来る人だ。一家で物乞いする。子供から死ぬ。次は父親、母親が最後だ」。中国出張中の平壌市民の男性が証言する。21日の気温は0度前後。電力不足は生活を直撃する。
経済難が慢性化する北朝鮮。核やミサイル実験という挑発行為が経済制裁を招き、市民生活は困窮を極める。核問題をめぐる6カ国協議の停滞で見返りのエネルギー支援は得られず、食糧支援も滞る。
国連食糧農業機関(FAO)などが11月にまとめた報告書によると、2012年に食糧支援を必要とする北朝鮮住民は約300万人に上る。北朝鮮当局による穀物配給は1日1人あたり200グラムで最低必要なエネルギー量の3分の1。穀物など41万トンの不足が予測され、子供の栄養不足が深刻化している。
金日成(キムイルソン)主席時代から続く食糧難、国際的孤立。これに09年の通貨ウォンのデノミネーション(通貨呼称単位の変更)失敗が経済をどん底に突き落とした。
デノミ翌年の1月20日、金正日(キムジョンイル)総書記は党幹部を前に、政策責任者だった朴南基(パクナムギ)党財政計画部長を糾弾しながら「朴同志の失政で、150日、100日闘争での金大将(三男正恩(ジョンウン)氏)の成果が吹っ飛んだ」と激怒したという。朴部長は解任され、その後、処刑された。処分は党組織指導部が決めた。その責任者は金総書記だった。【北京・米村耕一】
毎日新聞 2011年12月22日 東京朝刊
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http://mainichi.jp/select/world/news/20111222ddm003030097000c.html
21日、南北軍事境界線近くの韓国・臨津閣で、北朝鮮を批判するビラの入った風船を飛ばす脱北者ら=ロイター <1面からつづく>
◇続く「苦難の行軍」 警備強化、脱北も難しく
平壌に近い黄海北道(ファンヘプクド)沙里院(サリウォン)。工場労働者の月給は1500ウォン(実勢レートで20~30円)。うち1000ウォンは工場に上納させられる。配給もない。住民らは陰で、こんな歌を口にする。
「ああ、早く首領様(故金日成(キムイルソン)国家主席)の懐に入りたい」
この歌を紹介した黄海北道の男性が解説する。「死んだ方がマシ、という意味だ」
中国との国境に近い咸鏡北道(ハムギョンプクド)。冬は氷点下20度以下だ。金主席死去の翌年、北朝鮮は大規模水害に見舞われ、その後「苦難の行軍」といわれる時期を迎えた。咸鏡北道は今「第2の苦難の行軍」とささやかれる。
咸鏡北道に隣接する中国吉林省の政府関係者によると、通貨ウォンのデノミネーション(09年)失敗以後、中朝国境の豆満江(トゥマンガン)の中国側に、北朝鮮側から死体が流れ始めたという。死体1体の背後に数千人の餓死がある--中国側住民の一致した観測だ。
金正日(キムジョンイル)総書記の死亡が19日に伝えられて以後、吉林省図們市の豆満江沿いの警備が急に強化された。中国側の河川沿いには数十メートルおきに私服の警官が立ち、銃を持った人民解放軍の兵士が2人組で定期的に巡回する。北朝鮮からの脱出住民(脱北者)の大量流出という事態に備えている。
困窮にあえぐ北朝鮮住民たちが逃げ道をふさがれる。生きるすべを奪われるのだ。
韓国では北朝鮮住民の行く先を案じる声が高まる。脱北者支援活動に取り組む金成恩(キムソンウン)牧師は21日、ソウルで開いた記者会見でこう話した。「金正日死亡で脱北者は不安を抱いている。正恩(ジョンウン)は指導者といいながらリーダーシップもない。早く脱北させなければ」
南北軍事境界線近くの京畿道臨津閣(イムジンガク)の広場。21日午後、大きくスローガンが書かれた五つの風船が青空に舞い上がった。
「朝鮮人民よ、立ち上がれ」「3代世襲にケリをつけよう」
風船には、北朝鮮住民に向けた宣伝ビラ10万枚を詰めたビニール袋がくくり付けられている。ビラの表には、リビアの故カダフィ大佐、金総書記、エジプトのムバラク前大統領の独裁的指導者3人の顔写真を載せ、中東で独裁政権が次々崩壊していることを伝えて“北朝鮮でも立ち上がろう”と呼びかける。裏面には、金総書記の息子3人の豪華な生活ぶりが描かれている。
韓国では北朝鮮の体制が崩壊したら大混乱に陥る、と懸念する声が主流だ。ビラを作った脱北者団体の代表、朴相学(パクサンハク)さん(43)が訴える。「韓国だけでなく米国や中国も(北朝鮮の)現状維持を目指す。3代世襲を許して北側住民に今後20年も30年も飢えて死に続けろということか」
韓国統一省によると、北朝鮮を脱出して韓国に来た脱北者は今年10月末時点で計2万2892人。韓国入りする脱北者は02年に初めて年間1000人を突破し、最近は毎年2000人台で推移する。【臨津閣で澤田克己、北京・米村耕一】
毎日新聞 2011年12月22日 東京朝刊
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つぶやき
戦後の日本は 凄まじい飢餓に襲われた。食べる物がなく餓死者もでたほどである。
山口判事の餓死のこともある。食べるものがないことは例えようもない苦しみである。
身体に病気があるわけではなし、健康そのものでも食べないことには動けない。動けなくなった時は死が待っている、痛みもなく苦しみもない不思議な???
飢えとは例えようもない状態ではないか?ソコまでの飢えは経験がない。
腹が減って減ってたまらなくても芋粥くらい口にすることができたからである。
北朝鮮では米の値段が1kg当り3000ウォンとか?月給が3000ウオンでは一月の月給で米が1Kg(7合)しか買えないのでは、これでは夫婦二人の2日の食事の量であり後はどうする?お粥に薄めても7日分しかない。
「朝鮮問題の鍵は中国にある」と言うタイトルのブログである。 ↓
http://cyucyo.blogspot.com/2011/10/blog-post_5807.html
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