昨年、アゲハチョウの終齢幼虫が虫篭の中で蛹になったが、晩秋なので羽化しなかった。最近暖かくなってきたので、もうそろそろ羽化するだろうと楽しみにしていた処であるが、ある日虫篭を見たら小ぶりのアゲハチョウが翅を広げていた。飛び立とうとしないので指先にのせて篤と観察、胴の背中部分には柔らかそうな長い毛が生え翅の鱗粉も美しく、儚い宝石のようだ。ずっとそうしてはいられないので、砂糖水を容器に入れ蓋を開けてそのままにしていたら、いつの間にやら飛び立ったようであった。今年もエノキにゴマダラチョウ、コデマリにミスジチョウ、キンカンにアゲハなどが卵を産むだろう、毎年のささやかな楽しみda。


