館林には沼がいくつかありますが、このたび、「里沼」として日本遺産に認定されました。
キツネポーズって、これです。
今でももののけ姫のような高音で歌うのかなー。聞いてみたかったな。
正直なところ、ここで生まれ育った私には、沼はそのへんにあるのが当たり前の存在で、改めて日本遺産とか言われちゃうと、全然ピンとこないのです。
まあ、そんな日本遺産認定を記念して、館林で能とオペラの饗宴をするというのです。
なぜいきなり能とオペラなのかもさっぱりわかりませんが、3回上演される舞台のうち、2回目の舞台「守り」が子供向けだというので、小学生の子供たちを引き連れ、見に行ってきました。
もちろん私は能なんてものは何だわかりません。オペラも見たことありません。子供たちなんて、全くもって謎の世界。でも、本物を見ることには何か価値があるはず。そう信じて、チケットを購入しました。
ホールに着くと、もちろん大人ばかりですが、確かに保育園生や小学生の親子連れが何人もいました。
舞台は2部構成でした。
まず第1部は能。ワークショップ「能役者になってみよう」で、未知の世界に突入しました。
能のワークショップなんて、初めて聞きました。ワークショップっていうと何だかわかりませんが、つまり、少しみんなでやってみたのです。
このあとの能「船弁慶」のなかで歌われるセリフをみんなで歌い上げてみる感じでした。
先生「そーのーとーき よーしーつーね 」
観客「そーのーとーき よーしーつーね 」
先生「すーこーしーも さーわーがーずー」
観客「すーこーしーも さーわーがーずー」
子供たちは何が起こっているのかさっぱりわからなかったことでしょう。もちろん私も何だかよくわからないけど、大きな声でセリフを言いました。
そしていよいよ、能「船弁慶」です。
どうやら、とても有名な演目のようです。
能って、お面をつけて舞うイメージしかありませんでしたが、それだけじゃないようです。
静御前が義経の前で門出の舞を舞うシーン、静御前は確かにお面をつけていました。お面で表情はひとつも変わらないのに、手や体の動きで、確かに泣いているように見えるのです。素晴らしい演技力なんでしょう。
義経や弁慶はお面をつけていませんでした。でも、やはりずっと表情を変えないのです。こういうのが、能なんでしょうかね。
1時間近く舞台を見ましたが、能って、結局のところよくわかりませんでした。関係者の皆さま、ごめんなさい。
さて、第2部はオペラです。
群馬交響楽団(ぐんきょう)のメンバーによるアンサンブルに乗せて、館林出身のソプラノ歌手が「からたちの花」や歌劇「蝶々夫人」の曲などを歌いました。
これは「?」とかならずに、安心して聞き入ることができました。
歌手の方は一曲ごとに出たり入ったりしていましたが、自信に満ち溢れた表情や歩き方、素晴らしいなと思いました。
そして舞台の最後のゲストが一番盛り上がりました。
サキソフォックスという、キツネの四人兄弟による、サックス四重奏です。
この四人(四匹)、とてつもなくサックスが上手なキツネさんです。
モーツァルトの曲をロックンロールアレンジで演奏したり、マンボNo.5など、ノリノリの曲を聞かせてくれました。
彼らはセリフは一切喋らないのに、パントマイムだけで客席を沸かせます。
子供たちも立ち上がりそうな勢いで、手拍子をしていました。
司会者が「演奏がよかったら、手でキツネポーズをしてください!」と誘いかけると、観客皆は大喜びでキツネポーズを作り、高らかにあげました。
すごい一体感!
キツネポーズって、これです。
サキソフォックス、素晴らしかったな〜。
ちなみに、別の会ではゲストに米良美一さんも来ていたようです。
今でももののけ姫のような高音で歌うのかなー。聞いてみたかったな。
そんなこんなで、いろんな本物に触れた一日。
能はよくわからなかったけど、何だか気になるので、あとで少し調べてみようかと思います。
わからないものには、果敢にアタックするのもいいですね。