おとも庵 記録帳

ヒヨコまめ活動記録や、毎日の日記など記録していきます。

ボヘミアンラプソディ 3回目

2022-06-06 17:42:27 | 作品レビュー
2018年の終わり、ヒヨ子さんに誘われ、一緒に見に行った映画です。

1回目は、クイーンについて「ウィー アー ザ チャーンピオーンって歌ってる人」くらいの知識しかない程度で見ました。
2回目は、それから2か月後、本物のクイーンのライブ映像や曲をたくさん見たり聞いたりしたあとに見ました。このブログにも書きましたが、映画館で最初から最後まで号泣しました。

それから3年ほどが経ち、本日3回目を見ました。
ネットでちぇりまほの検索をしまくっていたら、「そんなあなたにおすすめの映画」みたいなかんじで、AIよりボヘミアンラプソディーがご提案されたのです。LGBT関連でおすすめされたようです。

3年の間に、クイーンの曲は相当聞きましたし、ライブ映像もたくさん見ました。メンバーについての特集本を買いあさり、メンバーの生い立ちや、好きな色や好きな食べ物まで、あらゆる情報を吸収しました。また、歌詞の日本語訳も読みまくり、どういう意味の歌なのか考えながら聞いたりしました。弾くことなどできないとわかっていながら、ピアノ譜を買ってみたりしました。少なくとも2年間は車の中では常にクイーンのCDを流していたため、子供たちも曲を覚え、テレビで短いフレーズが流れていると教えてくれるまでになりました。


そんな3年を過ごしてから改めて映画を見てみると、新たな発見がありました。

フレディの人生は、彼の書いた歌詞そのものである

エイズで亡くなったフレディは、壮絶な痛みや死への恐怖と戦ったことと思います。
その瞬間は、この映画のタイトルであるボヘミアンラプソディーの中の歌詞「ママ 明日になって僕が戻らなくてもちゃんと生きて」「手遅れだ 最後の時が来た 体中がいつも痛む」「僕は死にたくない」などで描かれ、まるで予言しているようです。この曲が発売されたのが1975年。彼には自分の未来がはっきりと見えていたのかもしれないと思わせるほどに、死の淵での姿にリンクしています。

この曲は、発売が1975年ですが、クイーンが結成されるよりも前に、フレディ個人が原形を歌っていたそうです。ということは、恐らく1960年代後半には、このような気持ちを抱いていたということ。

ここからは私の個人的な解釈ですが、この曲の中で「殺した」人というのは、恐らくファルーク・バルサラ(フレディの本名)。両親をはじめとする周囲の期待に応えて生きることをやめ、新たな自分フレディ・マーキュリーとして生きるということを歌っているのではと考えます。

若かりし頃は、まさかこれが自分の最期に当てはまってしまうとは考えなかったと思いますが…。

また、映画では少しドラマチックに脚色されたライブ・エイドですが、その時に歌ったWe Are The Championsが、今回改めて心に響きました。
「大きな過ちはそれほど犯していない。十分すぎるほど周りから叩かれたが、どうにか耐え抜いてきた。」「僕らは常に前進しなくてはならない」「僕らが世界の王者だ」
フレディの性的志向をおもしろおかしく暴露され、傷つき、グループの友情にもひびが入った頃もありました。彼が行き過ぎたところもあったろうし、なかなか性的志向をオープンにできない時代でもありました。それでも、そんな逆境を乗り越え、あのステージパフォーマンスを成し遂げたクイーンは、まさに王者だったわけです。

フレディの歌詞は、初期はおとぎ話などを基にしたものも多いのですが、だんだんと自分の気持ちを表現したリアルなものへと変化していきます。
人気の絶頂に書いたDon't Stop Me Nowでは「僕はいま有頂天だ 最高の気分だ 邪魔するな」など、本当にそう思っていたんでしょう。
映画の中でも大きく取り上げられたLove of My Lifeでも「僕を捨てないで 早く戻ってきて」など、本心が隠すことなく書かれています。
そんな正直なところが、本来の彼はとてもピュアなんだと教えてくれます。

どこまでも音楽で自分自身を表現する、そういう姿を世界中に見せてくれたフレディ・マーキュリー。
この映画を彼が見たら、どう思うのだろう。
「最高だ」というか「最低だ」というか。
彼がどう思ったとしても、この映画をきっかけにクイーンを知り、好きになった人が世界中にたくさんいるはずです。
だから、この映画は「最高」という評価でいいのだと思います。






30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい 

2022-06-06 10:46:30 | 作品レビュー
5月末でズッキーニの収穫を終え、久々の農閑期となりました。8月半ばにズッキーニの種をまいてから毎日作業してきたので、およそ9か月ぶりです。

農閑期になったら、映画か、連続ドラマか、何か見ようと思っていました。
愛の不時着のヒロイン、ソン・イェジンが出演する「39歳」を見ようと思ってタイトルを検索したところ、検索結果に「39歳」と一緒に「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(通称:ちぇりまほ)がヒットしました。

かつて「おっさんずラブ」の沼にはまっていた私に友人が勧めてくれたドラマでしたが、その頃はおっさんずラブ以外のBLものを見る気になれず、そのまま見ていませんでした。

ここで出会ったのも何かの縁と思って見始めたところ、どんどん先が気になり、結果、イッキ見しました。

この作品のいいところ勝手にベスト3

①主演カップルがとにかくイケメンである
 赤楚衛二と町田啓太という二人が、冗談抜きでかっこいいです。世界200の地域で放送され、大ヒットしたらしいですが、世界も認めるかっこよさです。
 赤楚くんはものすごく頼りない主人公なのですが、数年前は仮面ライダーを演じていたそうです。演技のふり幅が広くてすごいです。
 町田くんは昨年の大河ドラマ「晴天を衝け」にて、土方歳三役で出演していました。その時は「土方役のひと、えらくかっこいいなあ」としか思っていませんでした。その後、同じ群馬県出身であることがわかり、私の中では「群馬の宝」として認定されています。

②主人公安達の成長が著しい
 赤楚くん演じる安達は本当にビビりで頼りないのですが、町田くん演じる黒沢と一緒に過ごすことで多くの影響を受け、周りから信頼される男に成長します。その姿を見て応援したくなります。また、成長した安達を見て喜ぶ黒沢がかわいらしいです。

③黒沢の妄想がかわいい
 黒沢は安達のことを喜ばせたくていろいろ計画するのですが、ことあるごとに安達が喜んでいる様子を妄想します。こんなイケメンがこんなことを考えているなんて!と驚くことも多く、そのギャップに心打たれます。また、頭の中で突然ポエムを読んだりしますが、そのポエムがきちんと韻を踏んでいたりするところに、黒沢の賢さが出ていて素敵です。

私は特にBLが好きなわけではありません。むしろ、どちらかというとちょっと苦手です。それでも、おっさんずラブもちぇりまほも大好きです。それってなんでかな?と自分なりに考えてみたのですが、もしかしたら

私の好きな人が、ほかの女子に取られる心配がない

ということなのかもしれません。

通常、ドラマや映画ではイケメン俳優が美人女優とめでたく結ばれるという結末が多いです。それはそれでハッピーエンドでいいのですが、心のどこかで美人女優と自分を比較し、「ま、自分にはこんなチャンスないけどね」的な考えに陥ったりしてしまいます。女同士って、どうしても人をうらやんだりひがんだりということがあります。でも、BLの世界ならば、自分の好きな俳優さんが、別の俳優さんと結ばれて、女の入る余地がないのです。だから、安心して応援できるのです。

そんなこんなでちぇりまほのドラマを一気見し、確か続編が映画化されたことを思いだしました。調べてみると、4月上旬に公開されたようですが、まだ上演中のところがある!
ネットでチケットを購入し、早速見てきました。

ちぇりまほファンの皆様は、ドラマを見てから二年近く待ち、そこから映画だったはず。私はドラマを見た翌日に映画館で見ることができました。何という幸運!

映画「ちぇりまほ THE MOVIE」のレビューは、また今度書いてみます。
よかったらご覧ください。