おとも庵 記録帳

ヒヨコまめ活動記録や、毎日の日記など記録していきます。

ちむどんどんした日

2022-07-03 07:45:00 | 農業
昨年の8月下旬から今年の5月末まで、ずっとズッキーニをハウス栽培していました。
父はきゅうり一筋40年でしたが、もっと私らしい野菜はないかと模索してやってみたのがズッキーニでした。

きゅうりより簡単だよ~
きゅうりより軽いよ~
誰でも作れるよ~

というベテラン指導員に誘われて作ってみましたが、いやいやそんなことはありませんでした。

けっこう大変だよ!
それなりに重たいよ!
ちょっと心が折れそうだよ!

この9か月の間、そんな場面もありました。

そんなズッキーニ栽培でしたが、一番思い出に残る出来事がありました。

私のズッキーニが、NHK朝ドラ「ちむどんどん」に登場!

ネット販売していたズッキーニをテレビ局の方が見つけてくださり、購入していただいたのです。

主人公暢子(のぶこ)が務めるイタリアンレストランにズッキーニが納品できなくなり、暢子に思いを寄せる智(さとる)が遠方までズッキーニを探しに行き、
買い付けてくるという場面。

智が岡山県で買ってきたズッキーニは、つやつやのズッキーニ。
暢子は「アキサミヨー!いつものより上等さぁ!」って言ってくれました。

用意されたセリフだとわかっていますが、なんか本当に暢子に褒めてもらったような気がして、嬉しかったです。

テレビに映ったことも嬉しかったのですが、それ以上に嬉しいことがありました。
オンエアを見た友人やInstagramで知り合った農家の仲間から連絡が来て、みんなが

すごい!
美しいズッキーニ!
極上品!

と言ってくれました。そして皆より

自分のことのように嬉しい
周りに自慢したい

と言ってもらえました。

こんな幸せなことがあるのかと思いました。

農家やってて、接する人は母と農協の人くらい。
とても狭いコミュニティだと思っていました。
でも、このようなことがあると、

こんなに応援してくれる友人がいる
自分のことのように喜んでくれる友人がいる

という、ありがたいことに気づかされます。

狭いと思っていた日々の世界は、自分が勝手に決めた狭さ。
気づいていないだけで、自分が思っているよりも、私を取り巻く農家の環境って広いのかも。
誰も見ていないと思っていたけど、結構多くの人が、私のことを気にかけてくれていたんだなあと思いました。

農家が野菜を作る、必要としている人が買う、当然のことです。
私も農家一年目ですので、ただ毎日を夢中で過ごしていただけです。
たまたまこのようなご縁に恵まれただけです。

その日、仏壇に手を合わせ、父や祖父に報告しました。
すごく嬉しかったんだよ。
農家やってて、本当によかったよ。