いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

三田和美短歌集①

2019-05-29 20:55:23 | 短歌


私は、仏教の深い信仰者、というわけではないが、
高校のクラスメートが僧侶となり、
善き師に恵まれながら、
若くして病気で死んだ。
彼は、115首の短歌集(非売品)を残した。

友人から託されて、その歌集を持っている。
友人から、彼(三田和美君)の作品を広く知ってもらいたい、
という依頼があった。
長い間病に苦しみながら、
道を極めようとした三田和美君の和歌を紹介していく。
……

さわりなき道にてあればさわりすら悦びとなる眼力の中。

慈悲の親たのめばかなふと祈りしは昔のことぞたまはりし身は。

師の言葉に留め置かれしこころをばたどりてぞ読む確かめる味。
































凝った食事と母

2019-05-29 17:28:29 | 


子どもの頃、友人の家に行き、食事をごちそうになることがあった。
ある友人の家では、実に凝った、様々なおかずが出てくる。
「それにしてはうちの食事は、簡単、単純だな」と思ったことがある。

しかし、今はわかる。
友人の家は金持ちで、お母さんは、
デパートに行って、お金をかけ、
さまざまな食材を使い、
サービスを受け、
その結果として、
豊富なメニューと変化にとんだおかずを作ったのである。

貧しい家計からやりくりをし、
「安くて栄養のあるものを」と頑張った母を、
今は、
誇らしく思うのである。

















よく勉強し、よく働けばいい暮らしができるか?

2019-05-29 17:12:22 | 人生


わたしは、団塊の世代に属する。
戦後の貧しい時代の所産である。
日本は、貧しかった。
戦中派の、「野の草まで食べた」
という貧しさに比べれば、充分豊かであったはずだが、
日本人は、総じて貧しかったのである。
おやつが欲しい、というと、
「砂糖水を飲みなさい」と言われるのはまだしも、
「水を飲んでおきなさい」といわれることもあった。
再度断るが、うちだけが貧しかったのではない。
ほとんどの人が、そういう生活をしていたのである。
ただ、
「一生懸命働き、世に尽くせば、ちゃんとした地位も富も与えられる」
という、信仰のごときものはあった。
実際、友人たちは猛勉強し、猛烈に働き、
東南アジア諸国の人々から
「エコノミックアニマル」と蔑称されても、
よく頑張って、日本の富を築き上げた。
(わたしは、怠慢な男なので、取り残されたが(笑))
今の時代、若者たちは、団塊の世代とは違って、
将来、豊かな生活を保障される、という夢を持ちにくいようだ。
あなたたちが悪いのではないが、
日本は、老人が極めて多く、競争の激しい国になってしまった。

それでも明日は来る。

がんばれ、今の子どもたち。