クラスメートだった三田和美君は、
熱心な勉強家だった。
宗教にも深い関心を持っていたと聞く。
大学卒業後は、
仏教の僧侶となり、修行を積んだ。
優れた師匠についていたのだが、
残念ながら病気がちで、
早逝した。
彼の短歌集が残っている。
いくつか、紹介してみる。
……
しあはせを 胸に賜り 悲しきも 苦しきもまた 受けてゆくべし。
南無南無の この二文字に 後生かけ 命をかけて 生きてゆきけり。
決定の 信とはいへど 心には 確かをにぎる ことなかりけり。
ナモアミダ 弥陀と私は 縁つづき 摂取の糸に からみとられて。