歌うように語ろう

観劇や観戦(主にフィギュアスケート)等について語るブログです
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ちょっと遅くなりましたがジャパンオープン2012感想です

2012年10月09日 | フィギュアスケート

もう今日は火曜日で、JOが開催されたのは土曜日だったわけですが、ちょっと疲労が残ったり感想をまとめたりするのに時間が

かかってしまいました。

従いまして多分に今更感ありありかもしれませんが、まあ御用とお急ぎでない方はご覧になってください。

ところどころ会場で見たおまけ的な余談?も仕込んでおきますので。

男子から女子へと滑走順に綴ってまいります。

また私にしては長くなりますので(笑)敬称略にて失礼いたします。

 

*ジェフリー・バトル

ひょっとしたら皆勤賞でしょうか? あながちリップサービスとも断じがたいほど来日回数が多く日本が第二の故郷と化していますが、いい演技でした。

四回転こそありませんでしたが、現時点で自分ができる最大限のことを振付師(ちょっと失念しましたが今回のプロは自作ではないと聞きました)と相談して

作り上げたのでしょう。ほぼミスなく滑り、多くのスタンディングオベーションを受けていました。

スピンに取りこぼしこそありますが、全体の出来はとてもよかったと思います。スケーティングの良さももちろん健在で、アマチュア引退後もショーなどで

レベルを維持するのに努力しているさまが良く伺えました。

ちなみに自分の演技終了後も可能な限りキスクラで他の選手の演技を見ているようでしたが、今はショースケーターであると同時に振付もたくさんしているだけ

あって、他の現役選手とは少し違った目線(振付師もしくはコーチのような視線)で見ているように見受けられました。スケーターとしてはもちろんベテランの域に

入りますが、振付師としてはまだ駆け出しですから有力選手のコレオを見るのは勉強になるのだろうな、と勝手にお見受けしました。

(余談ですが私の席はキスクラ寄りのショートサイドでした)

 

*ミハル・ブレジナ

昨季と同じプロ(アンタッチャブル)の持ち越しですが、今一つ元気がないように見られ残念でした。まだシーズン序盤ではありますが、ネーベルホルンに続き

JOが2戦目なので、ここからそろそろ課題を見つけてGPシリーズに備えてほしいなと思います。

クワドは4Sが一応決まっていましたが、彼はトゥループよりサルコウの方が得意のようですね。

それはそれでいいと思うんですが、他のトリプルジャンプが結構乱れまくっていたので(クワドに力を入れると3Aとか3回転が乱れがちと聞きますが)多く飛び

大きな得点源であるトリプルジャンプ各種も手堅く決めないことには点に結びつかないので、是非GP初戦までに修正してきてほしいですね。

ただ、さすがに得意な3Aは高くて質のいいものを決めていて素晴らしかったです。

ついでに余談ですが、COIでは幻の東京ワールド2011で見られるはずだったSP「鼓動」を披露してくれましたので、歓声がすごかったです。

帰国の途に就くときに「I love Japan!」とツイートしていましたので日本のファンへの贈り物のつもりなのだろうとありがたく拝見しました。アリソンちゃんに

よろしく(蛇足です;)

 

*小塚祟彦

本人比で割と華やかな色目の衣装で登場。使用楽曲は率直に言って今季の方が合っていると思いました。

4Tは単独は成功したものの、二度目は転倒。うーん、無理に2回やるより単独にGOEをもらった方がいいような。まあ攻めの姿勢は高く買いたいので

無粋なことはここだけにしましょう。でもそろそろ1回は確実に4Tを綺麗に決める確率を上げたいところですね。

ただ、3Aも含め後は手堅くまとめてシーズン序盤にしては上々の出来だったと思います。ご本人も満足そうな笑顔でした。

ちょっと出入りが多かったのと、キスクラには座らなかったのであまり信夫先生の表情が伺えなかったのですが、穏やかなお顔だったような

記憶です。(録画していたものを見てみましたらいつも通りでしたね)

さらに余談ですが、表彰式をちょうど自分サイドの目の前(ただし選手はこちらに背を向けている)でみたのですけども、優勝賞金のアナウンスが

あった時に、USドルから日本円に換算するといくらになるのか気になったらしく、ちょっと斜め上を見ていました。しかしそこをTVカメラがしっかり

捕えておりまして、真横にいた浅田選手に(映ってるよ!)という風に突っ込まれて慌てるという一幕がありました(笑)

私はたいていおひとり様で観戦していて今回もでしたが、隣の方とたまたま少しお話していたので、そこでは思わず一緒に吹いてしまいました。

(馬鹿にしているわけではないですよ、念のため)なんとなくのイメージですが、チームジャパンの中では一番計算強そうですものね。

 

*パトリック・チャン

まさかの大不調ぶりにそっくりの別人じゃないかと思いかけるほどで場内ざわざわ。

新しいプログラムに新しい体制でどう出るかお手並み拝見のつもりでしたが、思いの外調子悪そうでなんだか気の毒というか心配になりました。

4転倒2ヌケとどめにコンボなしでは点数の出しようがないですよね…。あまりの不調ぶりにどこか具合でも悪いのかと心配になりましたが、

格別そういうわけではなさそうでしたので、まだ滑り込みが足りてないのと、後はしいて言うならたまアリの氷と相性が悪かったのだと思う

ことにします。たださすがに、スケーティングの美しさやエッジワークはいつものように健在でした。

彼も初戦はスケカナですが、さすがに今回ほどの転倒祭りはないでしょうし、逆に厄落としになればいいですね。日本の有力選手のライバルでは

ありますが、あんまり悲惨な状態だとつい心配してしまいます。でもきちんと修正してくるでしょう。

今回はさすがにキスクラで大人しかったので、ついいらぬ心配をしてしまいました。

 

*エフゲニー・プルシェンコ

帝王もまだ眠りから覚めやらずか、調子はまだ6割と言ったところでしょうか? まだ慣らし運転なのだろうなと随所に感じられました。

それでも4T単独、4T+2Tを根性で降りるあたりはさすがです。トランジションや新しく導入のコレオシークエンスもきちんと対応しつつある

ところは、ミーシンコーチ主導でカナダの振付師に依頼した甲斐はあったと思います(TVのアナウンスでは、宮本さん振付だと言っていましたが

彼の作品はロミジュリなので今回は違うかと思います。ちなみにニーノ=ロータの方とのこと)

今後は小さな大会(ロシア国内のローカル大会かB級大会)にまた出て、次にナショナルかユーロへとステップを考えているようです。

彼も手術を乗り越えてきていますし、もうすぐ30歳ですので無理はしないで着実に体作りをしながら調子を整えてもらいたいですね。

 

*高橋大輔

シーズン序盤によくぞここまで仕上げてきたな! と驚きました。もっとも彼も他の選手同様完璧だったわけではないですが、GPシリーズに

向けて良い流れで戦っていけそうないい試合になったと思います。修正点も見つかったでしょうし、序盤にしては上出来で自信にもなったと

思います。

クワドも4T単独なら加点がしっかりついていますし、あとはコンボも落ち着けばよりゆるぎないものになります。強いて言うなら2つほどとられたUR

ですが、これもまたテクニカルチームのメンバーによりけりなので(この辺がいい加減だと言われるゆえんです)あまり深刻に考えなくても

いいかもしれません。

そういえば衣装がこの2年ほど大人しめかなと思っていたら今回は割に華やかだと思ったとたんにロシアメイドとのアナウンスが。

…納得しました。でもロシア=デコラティブとは限らないのかな?(浅田選手もロシアメイド衣装でしたが思ったよりあっさりだったので)

 

最後に男子総括ですが、メンバーの顔ぶれでたまたまかもしれませんが、エッジエラーはあまり厳しく取られていなかったように思いました。

 

女子もまとめて書こうと思っていたのですが、遅くなったのと長くもなったので女子はまた後編へ。

以上。