歌うように語ろう

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基礎と過程と、それから結果。

2013年10月15日 | フィギュアスケート

さて、ここ3週ほどで有力選手の演技披露がほぼ終わったようですね。

もちろんまだこの時期に今後のことは断言できないのは言うまでもないことですが、

色々見えてきたこともあるように思います。

 

アイスダンスはクリス・リード選手の怪我の具合が心配ではありますが、一応試合には出場する予定の模様。

現状ミニマムスコアを獲得出来ているカップルはリード姉弟だけのはずですから、もしやはり調子が思わしくない場合は

GPシリーズはスキップして全日本にだけ出場でもいいのではないかと個人的には思ってしまいます。

 

ペアは、高橋&木原組はただひたすら練習あるのみですね。おしくも自力での枠は取れませんでしたが、まだ若いペアですから

焦らず今後の飛躍に大いに期待したいところです。何より頼もしいのが、互いを思いやる心が既に彼らの間にしっかり根付いていること。

焦らずしっかり着実に。彼らなら大丈夫だと思います。

 

そしてシングル、まずは男子ですが。比較的飛びぬけてこの選手がイチオシ!という強い感情がない目で見ると、本当に上位4人は僅差だと

思います。率直に言って、高橋・織田・小塚・羽生の4選手のだれが代表になってもおかしくないですし、無良・町田両選手がそれに割って入っても

驚きません。

確かに高橋選手の表現力や小塚選手のスケーティングは特筆すべき素晴らしい武器ですが、まずは現状の男子シングルにおいて

4回転をきっちり決めなければTESは稼げませんし、羽生選手など他の選手の4回転の成功率を鑑みても、彼ら二人が大きなアドバンテージを

持っているとは私の目には見えません。

ただ、総合力が最後は物を言う競技であり、代表を選ぶのは国内大会であるということ。良くも悪くも筋書きはほぼ決まっているのだろうなと

推測しています。おそらくは、2枠はもうほぼ決まっているでしょう。

 

最後に女子シングルですが、真っ当に採点されて上位陣が怪我や病気などなければ昨年の全日本表彰台(浅田・村上・宮原)+鈴木の4選手の

戦いになると思います。

安藤さんの演技も見ましたが、正直に言って全日本に出るのが精一杯のレベルだと思います。もちろん、これから12月まで練習を積めば

少しは改善の余地はあるかもしれませんが、10月半ばというGPシリーズがもう始まる時期において考えても、また彼女の身体的な状況を

忖度しても全日本の最終グループに入るのも難しいと思います。(真っ当な採点が行われればの話ですが)

今の彼女を取り巻く様々な環境、報道を考えても安藤さんをソチ五輪に押したい勢力があるのは明らかですし、またご本人も望んでいるようです。

もちろん目指すのは誰しも自由ですが、あくまでアスリートとしてリンク外の事情は持ち込まないで真っ向勝負で戦ってほしいと願います。

妊娠出産は確かに大きなターニングポイントであり、大変だったであろうことは間違いありません。それは経験者としても分かります。

しかしそれはリンクを離れた一女性としての事情。他の選手たちも、様々な困難や事情を抱え乗り越えてリンクに立つのです。

「頑張っているんだから行かせてあげたい」「ママとして行かせてあげたい」それは明らかにおかしいです。

他の選手たちの頑張りは無視ですか? 出産を経験したら加点がつくのですか? そんなルールはどこにもありませんし、特に後者は

絶対にあってはなりません。逆差別もはなはだしいです。(さすがにないだろうと信じておりますが、さて…)

連盟も一枚岩でなく、派閥の意向でジャッジが動くことは繰り返しコーチの実際の証言からも明らかですが、あくまでリンク上の演技を

冷静かつ正当にジャッジして代表は決めるべきものではないでしょうか?

安藤さんも産後1か月でリンクに戻ってSPとFSをなんとかこなせるようになったのはそれだけ努力をされたのでしょう。

そこはすごいなと思いますが、妊娠も出産もご自分で選んだ道なのですから、それは言い訳にしてほしくないなと思います。

自分の選択の結果です。自分でその結果がもたらす結末を黙って受け入れてほしいと思います。

 

話は変わりますが、14日夕刻に見た特集番組で高橋選手がコンパルソリーを最近(1年以内)やった様子を見て、今の連盟は

どのような育成指導をしているのかとても気になりました。

昔からフィギュアを見ている方はご存じの通り、コンパルソリーはかつて「規定」として競技の種目に入っていました。

1990年の廃止に伴い、段々コンパルソリーをやらない選手は増えていったのだろうと思いますが、個人的に

コンパルソリーは基礎力の大事な鍛錬になると考えます。

誤解を招くと剣呑なので書き添えますが、高橋選手の基礎ができていないという趣旨で書いているわけではありません。そこは

誤解なきように。

今はコーチによりやらせたり全然やらせなかったりとまちまちのようですが、基礎こそ何事においても大事なものであろうと思いませんか?

スケーティングの練習しかり、ジャンプやスピンの軸を取るように意識しつつ練習したり、そういったことと同様にコンパルは

滑りの基礎、特にエッジワークの鍛錬にもってこいだと思います。非常に地味で観客が呼べないから廃止という話ですが、私なら

トップ選手のコンパルソリーはお金を出しても見てみたいです。

名前は出しませんが、ある国内トップ選手が強化選手の中でコンパルソリーをやらせてみたら一番うまかったと聞き及んだことがあります。

確かにエッジワークが随一な選手なのでなるほどと納得しました。

どうしても目先の高難度ジャンプの練習に目が行きがちな気がしますが、基礎の練習こそ選手のコア(核)を支える重要な礎になるのではないかと

私は思います。

 

五輪本番まであと4か月。長いようで最終代表選抜の全日本まであと2か月しかありません。

有力選手はもちろん、今は難しい選手の皆さんも怪我と病気にだけは気を付けて、元気に頑張っていただきたいと思います。

そして全日本では派閥を超えて多くのファンと選手が納得のできる真っ当な採点と選抜を切に願います。


2 コメント

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Unknown (菊千代)
2013-10-17 05:29:09
>良くも悪くも筋書きはほぼ決まっているのだろうなと

ありそうですよね(笑)
今までの経緯から(笑)

すいません
エリザちゃんを最新記事で飛び入り参加させました。
事後報告ですがご連絡まで(笑)
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菊千代様へ (ぱんだねこ)
2013-10-18 00:18:36
こんばんは。コメントありがとうございます。
大抵のスポーツ競技は「筋書きのないドラマ」ですが、ことフィギュアに関してはほぼ青焼きができているのが現状かと(まああくまで推測ですがとフォローしておきます(笑))

エリザを使っていただきありがとうございます^^
実はコメントを拝見する前に先に記事を拝見しておりました。
可愛いロシ子猫ちゃんと共演させて頂きありがとうございました。
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