証言記録
皆様第十一号作戦の進捗具合はいかがでしょうか?
自分はまだまだ新米提督なのでE1こそ突破できましたが、
連合艦隊の運営前提の上に、E2は資材とレベル的に無理なので次の機会に参加したいと思います。
この艦これSSは「艦娘たちの戦後の生き方」を物語にしたもので、
艦娘たちが戦争を終えた後の人生と戦中についてインタビューを受ける形でSSが進みます。
宇宙飛行士になった駆逐艦「島風」と相棒の連装砲。
海底ケーブルの敷設という戦後復興作業に関わる伊168。
空母艦載機のパイロットになった空母「瑞鶴」
自ら開業した靴屋「くじら」の店長として生きる「大鯨」
空母の艦載機を利用したベンチャー企業の社長として成功した軽空母「龍驤」
どの話でも登場人物のキャラのや口調を見事に再現できており違和感なく読めます。
つまり、それぞれの話で読者が納得できる確固たる世界観が見事に構築されています。
隠れた良作SSです、ぜひ見てください。
ごねるにごねたわたしを見かねた提督が上層部に掛けあって、
赤城さん、大鳳さん、戦友たちが陳情をしてくれて、連装砲ちゃんと一緒に過ごせるように力を尽くしてくれた。
そんなことがあって、いままで全否定だった海軍も意見が揺れ動いた。特に足柄さんが積極的に旗振りをしてくれて、
どんなことをしてくれたのか教えてもらえなかったけど、政財界の重鎮たちから軍に対して口を聞いてもらったんだ。とってもありがいことに。
政財界の重鎮たちからの口添えがあって、いままで全否定だった軍内部もすこし空気が柔らかくなった。
連装砲ちゃんを民間に出してデータを積極的に集めるべきだって意見と、
機密情報漏洩の危険性があるから軍内部に留めておくべきだ、
って意見が真っ二つに割れて、色々とあったらしいけどね。わたしはそこらへんあんまり知らないんだ。
終戦から1ヶ月ぐらいしてからのことかな。
提督と技術部の人たちがわたしの実家に連装砲ちゃんを連れてきて、連装砲ちゃんを貸与するための手続きをしたんだ。
「艤装に宿った魂を調べるためのテストケースとして承認が下りたんだ。おめでとう島風」って提督は言ってたっけ。
いまでも月に一回は日本海軍の技官と、メーカーの技術者がやってきてデータを調べていくよ。
まあ、最近はNASAと組んで色々なことを行っているらしいけど。内容は教えてもらってないなぁ。
知っていいことなら教えてくれるだろうから、まだその時じゃないかもね。
連装砲ちゃんも教えてくれないってことは、わたしが知る必要がないってことだし。
(島風は優しげに微笑む)
連装砲ちゃんはわたしにとって相棒なの。背中を守るに値する、ね。
あの戦争を戦い抜いて、戦後世界を戦い抜いて来たわたしの相棒。
数年先に予定されている火星着陸ミッションのクルーに、連装砲ちゃんも選ばれているんだから。
あっ、まずっ、これ一週間後の記者会見まで秘密だっけ。
いやいやーちょいまず。記者さん、この部分はちょっとカットするか、もしくは一週間先までお口チャックお願いね。
外に漏れちゃうとまずいからさ。
(島風は両手をチョキの形にしてカット、と口にした)
まっ、話をしちゃったから黙っていてもらうとして、すこし話をしちゃおうか。
火星着陸ミッションのクルーに連装砲ちゃんが選ばれたのはマスコット的な意味じゃない。
連装砲ちゃんが人間と同じぐらい、ううん、もっと連装砲ちゃんが機材を自在に扱うことができて、なおかつ人間と違って食料を食べる必要がないから。
超長距離を移動する際に食料を減らすことができれば、それに越したことはないからね。
他にも理由は色々とあるけど、そこについては一週間後の記者会見を聞いてよ。
(島風は言葉を区切ったあとこんなことを呟いた)
連装砲ちゃんに宿っている駆逐艦”島風”のクルーの人たちは、火星に行ったらどんなことを思うんだろうね。どんなことを考えるんだろうね。
この惑星のうえで亡くなった彼らの魂を連れて、火星にわたしは行きたい。
わたしはそれが楽しみなの。
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