さて、原作では魔王最初の犠牲者(主人公に対する反発ゆえの自爆だが)で、
漫画版でもその点は忠実に再現されており、ひょうたんな容姿をしたキング・オブ・モブ!
その名も若菜大尉!そしてそれが今の自分である、はははワロスワロス……。
いやさ、それなりに努力はしたよ、うん。
勉強も訓練もちゃんとやっていたし実戦では特に、
よく新城中尉の進言を受け入れたり、よく新城中尉の言うことを聞いたりしていたし。
え、主人公頼みじゃねーかって?
いえいえ、有能な人間を有効活用しているだけですよ。
お陰さまで周囲からの評価はそこそこ話が分かる将校になりましたよ。
でも威厳がないんだなー。
魔王様のように怖い顔ならともかく若菜だし、しかたがないね。
「敵騎兵が中央突破した模様!」
まあ、そんな過去の努力もこの天狼会戦では無意味だったみたいだ。
帝国語の雄叫びに響く馬蹄の響きからして皇国の勝ちなんて言えないしね。
くそ、私みたいに変化があるのだからあるいはと、期待していたけど、ちくしょう。
「中隊長殿」
「何か、新城中尉」
頼れる魔王様、お願いプリーズ。
頼むから吉報であってくれ。
「大隊本部から撤退命令が届きました」
よし、キタコレ。
ふふふ、もしもの保険として撤退準備を大隊に進言しておいたがうまくいったようだ。
「では予定通り撤退にかかれ」
「は、」
でも細かい準備とかは兵站将校殿である魔王頼みだけどな!
かくして、我ら独立捜索剣虎兵第11大隊は重装備も失わず無事戦場から離脱した。
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