ウオ-タ-フロントで海を眺めていたら、眼下で魚が跳ねたと思った。が、それは釣り糸の先に結ばれたペットボトルだった。子供が、釣り糸の先にペットボトルを高さの3分の2位で切ったものを結んで、3m程先のごく浅い海の中に投げ込んでいたのだった。
それがとんでもない現地漁法だと気が付くまでには1分もかからなかった。何故、そんなことが可能なのか、今でも理解できないが、数分おきに20cmほどの、つまりペットボトルに入る大きさの魚が入っていて、子供は無造作にそれを引っ張って、無造作にビニ-ル袋に投げ入れていた。そして、しゃがみこんで粉を水に溶かすことを繰り返していた。
画像が何故か思う場所に入らないのが気になるが、動画を見ればわかると思う。
それで、どうやるかというと、白い粉をPETボトルの海水で溶かして、投げ込むだけで、魚が入ってしまう仕組みだ。
日本に戻っても、魚だけでなく、カニやタコなどにも応用出来そうな漁法なので、問題は白い粉の正体だった。子供は英語を話さないので、近くで見ていた人に聞くと「ラ-マラ-マ」と言って、コメの粉で釣り道具屋にあるという。
で、釣り道具屋に走ったら、そんなものは置いてないというので、暫くは正体不明のままだったが、昨日ウオ-タ-フロントでビ-ルを頼んだ時にウエイタ-達に聞いて、一挙に正体がわかった。
コメの粉ではなくて、カッサバやタピオカの粉で、TEPUNGという名前で、RAMARAMAというのは似たような天ぷら粉の商標名だった事が判明した。当然、お土産にカッサバの粉を買うことになるだろう。日本でも手に入るとは思うが。
もう一つの発見は、その子供がやっていたときは真昼間なので、よく見えなかったが、夕方見たら魚がわんさかいることだった。口を開けて待っているような状態で、どんどん取れた理由は、それもあるのだと理解したが、なぜ魚が白い海水を好むのかは依然として謎のままだ。
動画も取得しているが、別途掲載することになるだろう。コメの粉でも構わないような気がする。それこそ、普通のテンプラ粉でもよいのではないだろうか、白ければ。
実際には、この子供と何回か話しているうちに(言葉ではなくて手まねで)、この粉は普通の天ぷら用の小麦粉で構わないことも解ってきた。最後に粉の袋を見た時には、袋に一般的な衣付け用だと書いてあったので確実だと思う。
魚は逆向きに泳げないので出られないのはわかるが、何故入りたがるのだろう。基本的にはただの海水より、粉入り海水のほうが美味しいとしか、考えようがない。
で、魚自体は日本でいう、コノシロに似ている。コノシロは砂浜の波打ち際までぎりぎりに泳いでくるのはよく知られているが、この魚も波打ち際の水深が30cmもないところに沢山泳いでいるのが光の加減で見えた。コノシロでなければ石持の仲間かもしれない。