着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

着付けデビュー

2008-07-13 22:04:12 | 着付け教室
6月の末から来られている、二人の生徒さん。お茶をされているそうで、
「7月6日にお茶の先生のご自宅で、相伝式(そうでんしき:お免状式のこと)があるんです。無理なら仕方ないとは思っているのですが、それまでに着られるでしょうか?」
と相談されました。

私の教室では一応カリキュラムもご用意はしているのですが、生徒さんのニーズやペースに応じて臨機応変にその内容をアレンジしています。今までも何人もの生徒さんに、着物を着る機会があるなら、その日に併せて着たい着物が着られるように最大限応援してきたつもりです。
それにしてもお二人とも全くの初心者だとおっしゃるし、日にちはないし、大丈夫かしら・・・?私も不安がよぎります。
でも、その時に着ようと思われている着物や帯、小物一式も持参され、やる気に満ち溢れている彼女らを見たら、心から応援したくなりました。

「かなり日が差し迫ってはいるけれど、折角だから何とか練習して着てみましょうよ」
7月6日は私の体も空いているし、万一の場合はお手伝いすることも出来るかも知れない・・・
それから特訓が始まりました。お弁当を持参して頂き午前からみっちりお稽古をしたこともありました。私も一生懸命お教えしましたが、お二人とも忙しいなか、懸命に練習され、前日の7月5日のお稽古日にはある程度綺麗に着ることが出来るまでに上達されていて、私自身正直驚きました。

自分で初めて着物を着て、しかるべき場に出ることを私は
「着付けデビュー」
と呼んでいますが、そのデビューは誰しも緊張するものです。
前日(つまり、お稽古が済んで自宅に戻られてから)に準備しておくことを確認し、当日は平常心で臨むようにアドバイスさせていただきましたが、お二人とも緊張の面持ちで帰られました。

そして当日7月6日の夕方、その生徒さんから、
「二人とも何とか着ることが出来て、お茶の先生や他の方々にも褒めて頂き、嬉しいです!」
とメールが届きました。
「良かった!良かった!」
私も本当に嬉しいです。今まで全然着物を着ることが出来なかった方が着られるようになり、喜んで頂けた、そういうことが実は私のこの仕事の大きなやりがいに繋がっています。
一つハードルを乗り越えられ、きっと自信がついたことでしょうね。これからも是非事ある毎に着物を着て下さいね。


川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko/
コメント
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