着付けの気づき

着付けの個人教室を行っている先生が、着付や着物に対するこだわりの思いを中心に語ります。

成人式、これでいいの!?

2008-01-20 22:15:16 | 成人式
着付けで気づいたことをお話したいと思います。

ここ数年来、成人式の前当日は着付けの仕事で大変忙しくしてきましたが、引っ越し初年度の今年は思いの外お客さんが少なかったので、勉強のため成人式会場に赴いてみました。
先ずがっかりしたのは、振袖を綺麗に着せてもらっている人があまりにも少なかったことです。

どんな着せられ方って??

衿の衣紋が抜かれすぎている人、
着物から見える長襦袢の衿の出方が少なすぎの人、
帯の位置の低すぎの人、
おはしょりが少なすぎの人・・・

中でも、帯揚げが前からはずれて後ろにぷらぷら垂れ下がってる方を二人もみつけたときは、つい見かねて声をかけて直させて頂きました。見ると、帯の結びがゆるゆるで下がってきているわ、枕の紐が脇から見えているわ・・・とにかくひどい着付けでため息さえ出てしまいました。

着物を着る時、紐や帯をギュウギュウ締め付けられるのもしんどいですが、このお嬢様の様にゆるすぎてズルズルと落ちてくる感じは決して着心地の良いものではありません。

着せ付けをされる方の中には、自分でも満足に着られないのに着せ付けだけを勉強してお金を頂戴する方が多いと聞きます。やはりそれでは、どれだけ締めたら苦しいのか、逆に緩すぎたらどんな着心地なのかを体験していないのでこんなことになるのでしょう。

せっかくの晴れ着なのにひどい着付けをされて、それがそれとも気づかずに、着物を着るのはこういうものだと誤解して、今後着物を着るのを遠慮される方がいなければ良いけれど・・・
と釈然としない思いで帰ってきました。


川口着付個人教室
 http://www.wbcs.nir.jp/~yoko/
コメント
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