保護猫活動する隠居爺の野菜作りとスキーの日記そして病気の記録

冬場の60日以上はスキー、夏場はそのための体力作り&自給用野菜作り、そして保護猫活動と病気の記録も綴ります。

物損事故(その2)・・・⑥全損時の時価評価額が低い理由

2019年01月30日 | クルマに関するアレコレ

「損害調査員(アジャスター)」とは、保険会社が保険金を支払う前に
その損害を調査し支払う保険金額の査定に携わる人のことです。

私の"過去の知識"では、彼らは損害保険会社の直接の社員ではなく
例え事務所は同じビルの同じフロアにあったとしても
系列の別会社の社員であって、人身または物損の
それぞれの担当に分かれているのが一般的です。

当時は1件処理する毎に交通費を含めて、依頼した保険会社に
請求を上げる方式のため、給料も変動したそうですし
採用も地元で行われ、基本的には転勤もないと聞いていました。

個人的には、お互いが地元住民の方が
交渉がスムースに運ぶとの思惑があるのかも、と思ったのを覚えています。

そして例えば、自動車の修理の場合、その時の混雑状況によりますが
その額が10万円を超える時は工場との擦り合わせのために破損を見に来ますが
原則は「あくまで全ての現車確認」とのことでした。

アジャスト(擦り合わせ・調整)というと聞こえは良いですが
実態は損害調査という名の下に修理工場の見積もりにケチをつけ
賠償額を少しでも安くする"値引き交渉係"と言っても過言ではありません。

一方、格安保険料を謳うネット保険会社は、経費を節約し
その保険料を維持するためでしょう、この調査会社さえ持たず
既存の調査会社へ初めから外注として依頼する方式を取っていますので
事故対応はや電話を駆使してかなり簡素化されていて、修理見積額が
25万円超の時にも擦り合わせに来ることはありませんでした。 

いずれの形であるにしろ、損害調査員は利害が絡まない第3者ではなく
経営損益を左右する支払い保険金を低く抑える役割を背負わされていますので
彼らが算出し保険会社の担当女子社員から提案される全損の時価評価額は
一般的に
保険会社にとって都合の良い内容、すなわち
支払い保険金(賠償額)を低く抑える立場に基づいたものになります。

本来、全損に伴う損害金額は、被害者の経済的損失を補填しなければならず
同等の自動車を再調達するために必要な賠償金が提示されて然りですが
未だに保険会社からは時価評価額のみを提示し、再調達のために必要な全ての
費用を含んだ賠償金を提示する保険会社はごく僅かというのが現実のようです。

示談は話し合い、加害者側の保険会社の低い賠償金を
一方的に押し付けられる必然性は何もありませんので、反論するには
それなりのデータ、資料を用意してこちらの要求を主張しなければなりません。

繰り返しになりますが、保険会社にとって支払い保険金は損失に当たり
交渉次第で抑えることができる賠償額を、要求もして来ない相手に
できるだけ多く支払う甘い保険会社など一つもないということです。

でなければ、契約者からの預かり保険料を他で運用して大きな利益を
上げる仕組みの保険会社ではあっても、
地元採用の事務系女性社員に対して
年間500万円をゆうに超える高額な給料が支払われる給与体系や
完全週休2日制など維持できるはずもないのです。 

(注)これらの内容は、個人的な過去の記憶や知識に基づいたもので
現在の実態を表している保証はありませんので、念のため。

(完)

コメント
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