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ぴろたまごの雑記帳

小さな庭の見える窓辺でつらつら書いてます
草花の写真もアップしていきます

昔 買った印鑑の話

2022-09-07 12:48:41 | 日記


今から38年前、初めてのお産で里帰りしていた時の話だ。

あと1週間で予定日という時に、親戚のおばさんから電話。
会って話がしたいから、夕食後に近くの喫茶店で会おうと言われた。





何故、わざわざ外で会うのかと思いつつ出かけると、
おばさんの横には知らない女性がいて、私の運勢を見てくれるという。

生年月日や家族関係を聞き、姓名判断や手相・顔相も見てくれた。
で、いろいろ話すうちに印鑑の話になった。

当然ながら、全ては生まれてくる赤ちゃんが幸せになるため。
ちゃんと墓参りをして先祖供養すれば、運が開けるとかなんとか・・

初めてのお産を控えてそんな話聞かされて、逃げ場もなくて。

最近テレビで見たのは21万もしたけど、その印鑑は10分の1の額だった。
でも専業主婦だし、里帰り中なので持ち合わせがないと渋ると、

おばさんが「半分は出産祝いで出してあげるから」と言ってくれて、

それも下の名前だけの実印。使い道もないのに買ってしまった×××
(宗教色が濃くて気味悪いので、1度も使うことなく処分した。😅

後で聞くと、妹たちの所にもその人たちが来たそうだ!
上の妹はキッパリ断ったけど、下の妹は断れず買ってしまったとか。

今思えば、おばさんはあの教団の熱心な信者だったのだ😱
 




おばさんは実の母のお姉さんだった。

「早死した妹が成仏できずに苦しんでいる、供養しないと皆不幸になる」
と、
父と再婚した後妻さんの母に近づいて頻繁に家に来ていた。
父はそれを苦々しく見ていたけど、おばさんの心情はわからないまま。

妹に先立たれて両親も里に戻り、悩みもあって宗教に救いを求めたのか。

よかれと思っても、お嬢さん育ちの母を利用して献金を稼いだのは確か。

幸い、家計は父が管理して母に生活費だけ渡していたので助かったけど、
独身OL時代にコツコツ貯めたお金を、かなり使ってしまったそうだ。


安倍元総理が凶弾に倒れ、教団の名前が出た時、母が電話してきた。
「あのお金があったら、今頃あんたたちにいろいろしてやれたのにね」

いや、犠牲になったのはお母さんの方だよ。
今頃、老人ホームが選り取り見取りだったかもしれないのに。

何度も貯金を下ろしに実家に帰ってくる母を、祖母や弟のおじさんが
引き留めたそうだ。
金の切れ目が縁の切れ目か、無事に亡くなった母が成仏できたからか、
おばさんは去っていった。

あのおばさん、今頃どうしているのだろう。





もう長い間、過去のこととして記憶の片隅に追いやっていたけど、
今回の事件で再び注目されて、複雑な気分の人は多いだろう。
知らずにそんな勧誘を受けたことがある人も多いはずだ。

いまだに疑問を持たずに信仰している人たちがいることに驚くし、
そのせいで苦しんでいる2世の人たちの声を聞くと気の毒でならない。

これを機会に、徹底的に追及してほしいと願っている。
そして、嫌なものは嫌と言える強い人間でありたいと思う。






コメント (6)
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