おだにゃら記

地元小田原市中心のフィールドワーク備忘録。
歴史、神社仏閣、あとはいろいろ。


玉伝寺 ういろう家の菩提寺

2021年06月30日 22時22分00秒 | 
玉伝寺は小田原市城山、
国道1号線から少し北に入った
ちょうど新幹線とJRの線路に挟まれたところにある。
あの「ういろう」を営む外郎家の菩提寺がここ。
(地図はういろうHPより)

1500年代に北条早雲により京から招かれた外部家五代目当主、陳外郎宇野藤右衛門定治が開基。
当初は早川口付近にあったが江戸時代に現在の地に移転。
明治になってすぐ横を鉄道が通り、昭和になったら反対側を新幹線が通るように。
なんとも騒がしくなってしまって気の毒だったかもしれない。


玉伝寺には山門というものがない。道沿いに大きな題目碑があるだけ。
だから近所にも関わらず私はかなりの年齢になるまでここが寺だと気づかなかった。

題目碑を過ぎるとすぐにJRの短いトンネルがあって、小学生の頃毎週ピアノの稽古に行くためにそこをくぐるのだけど、そのトンネルの暗い雰囲気がとても怖かった。
途中で電車が来たり、前から人が来たりすると軽くパニックになって逃げるように走った。

今は青橋から熱海方面に抜ける道路が開通してるので昔に比べるとトンネルの雰囲気もだいぶ良くなったけどまだ少し怖い。


玉伝寺には他の寺のような大きな本堂もない。庭の奥に見える庫裡のような建物が本堂らしい。



山門も本堂もないけど(あ、本堂はある)庭は素晴らしい。
これも他の寺のように禅庭だとか枯山水だとかではなく、ただ一般のちょっと大きなお宅の、農家のお宅のような庭、奥に行くと畑と山になっちゃうし。
庭園というよりは境内全体が自然なジャパニーズガーデン。おもしろい。


外郎家代々の墓地はこの先。撮影はここまで。


境内にある稲荷神社。


寺の脇を通る箱根登山鉄道。

外郎家の玉伝寺は
少し変わった、でも妙に落ち着いてしまう寺である。