ありがたいことに我が社は、年末年始はとっても忙しい。
従って関係各位もギリギリまで頑張ってもらっている。
そんな年末も押し迫った12月26日に呼び出されたのは
イラストレーターの法山 じん氏だ。
(法山氏から頂いた2003年、2004年の年賀状)
法山氏との付き合いは、かれこれ10年近くになる。
私がコピーワーク兼ディレクションをする新製品研修用テキストで
「文章ばかりじゃ眠くなる」と4駒マンガで
セールスポイントを説明しようと考えて起用したのが法山氏だった。
私は映像の監督なので、挿し絵を書くイラストレーターや、
アニメーションを作るアニメーターは知っていたが、
4駒マンガの作家とは仕事をしたことがなかった。
仕事をしてみると1駒で表現するイラストレーターとも、
動きで表現するアニメーターとも絵の作り方が全く違う。
4駒マンガはちょうど中間にあたる。
ただし作家の頭の中では静止画ではなく動画としてつながっている。
しかしながら表現は見事にハショッてくる。
まるで動画を100倍速したような世界観だ。
だからイラストレーターのように決めのポーズから入るのではなく、
登場人物の位置付けや、何故そのような行動をとったのかという
人物像から入ってくる。
だから起承転結や序破急といった展開が可能になる。
(2007年、2008年に頂いた法山氏からの年賀状)
法山氏とは4駒マンガからスタートしたが、
今では挿し絵(ポンチ絵)も書いてもらう。
しかし例えポンチ絵を依頼しても
「ダッシュしている人物を書いて」と頼むと
「この人はずっと走っているのか、
それとも今この時点から走り出したのか」と聞いてくる。
ずっと走っていれば人物の後ろに「(残像)」や「(汗)」の表現が
プラスされるし、あるいは今この時点から走り出したのなら
スタート点に「(爆発マーク)」がつく。
すべからく法山氏と打合せをすると背景説明からしなければならない。
しかしこれがとてもいい。所詮、監督は「こんな感じで…」だが、
法山氏はその「感じ」を具体的な絵で表さなければならない。
だから法山氏と話すと、
私のおぼろげなイメージが私の中で確信になっていく。
スタッフとはこうでなければならない。
私がカメラマンに具体的に「ああ撮れ、こう撮れ」と言ったところで
タカがしれている。監督はあくまでも「感じ」でいい。
むしろ監督は、カメラマンがどう撮るかを楽しめばいい。
どう撮ってもまとめるのは監督だ。だから好きに撮らせればよい。
でも好きに撮ればいいと言っても、
何も考えずにメチャクチャ撮るカメラマンはいない。
「一応」というと失礼だが、考えて撮るので、
例え外れていても外れたなりに1本の線にはつながっているものだ 。
だから監督は心配しなくてよい。淡々と切っては捨て、
つないでは捨てを繰り返せばそれなりにつながるものだ。
法山氏もまた描くのは静止画だが、
頭の中では動画として4駒がつながっている。
だからガタガタ言わなくても思いを伝えれば
目の前でササッとラフを画いてくれる。イメージがあわなければ
「なんかチャウなぁ」と言えばまたササッと画いてくれる。
こうして何度かラフを積み上げていくと、ええ感じになり、
チョーええ感じになり、チョーチョーええ感じになっていく。
そうして形になったら、あと清書してもらえばいい。
多田「いつ頃上がりますか?」
法山「いつがいいですか?」
多田「ここまでくれば直ぐにでも…」
法山「まさか年内にですか?」
多田「はい」
法山「もう僕の中では今年は閉店してますよ」
多田「つまり来年アップということ?」
法山「ダメですか?」
多田「ダメダメ!越年禁止です」
法山「ならば28日出社した時に見れるようメールしときます。朝6時ですよね」
多田「御意」
法山「多田さんは朝早いのはわかってますよ。
でも僕は夜型ですから、どのみち朝6時には完成してます」
クー、クー、クー、ありがとう、僕の朝型が彼にもシッカリ認知されてます。
ということで26日夕方発注で28日明け方にはアップという運びになりました。
(2011年、2012年に頂いた年賀状)
これが上がればデザイナーは指示した場所にポンチ絵をはめ込み、
色を付けて一丁上がり。
私の熟考で遅れた分を見事に取り戻し、
私の未決定を決定にしてくれる。
スタッフの皆様、本年もありがとうございました。
皆様に幸多かれと祈ります。
従って関係各位もギリギリまで頑張ってもらっている。
そんな年末も押し迫った12月26日に呼び出されたのは
イラストレーターの法山 じん氏だ。
(法山氏から頂いた2003年、2004年の年賀状)
法山氏との付き合いは、かれこれ10年近くになる。
私がコピーワーク兼ディレクションをする新製品研修用テキストで
「文章ばかりじゃ眠くなる」と4駒マンガで
セールスポイントを説明しようと考えて起用したのが法山氏だった。
私は映像の監督なので、挿し絵を書くイラストレーターや、
アニメーションを作るアニメーターは知っていたが、
4駒マンガの作家とは仕事をしたことがなかった。
仕事をしてみると1駒で表現するイラストレーターとも、
動きで表現するアニメーターとも絵の作り方が全く違う。
4駒マンガはちょうど中間にあたる。
ただし作家の頭の中では静止画ではなく動画としてつながっている。
しかしながら表現は見事にハショッてくる。
まるで動画を100倍速したような世界観だ。
だからイラストレーターのように決めのポーズから入るのではなく、
登場人物の位置付けや、何故そのような行動をとったのかという
人物像から入ってくる。
だから起承転結や序破急といった展開が可能になる。
(2007年、2008年に頂いた法山氏からの年賀状)
法山氏とは4駒マンガからスタートしたが、
今では挿し絵(ポンチ絵)も書いてもらう。
しかし例えポンチ絵を依頼しても
「ダッシュしている人物を書いて」と頼むと
「この人はずっと走っているのか、
それとも今この時点から走り出したのか」と聞いてくる。
ずっと走っていれば人物の後ろに「(残像)」や「(汗)」の表現が
プラスされるし、あるいは今この時点から走り出したのなら
スタート点に「(爆発マーク)」がつく。
すべからく法山氏と打合せをすると背景説明からしなければならない。
しかしこれがとてもいい。所詮、監督は「こんな感じで…」だが、
法山氏はその「感じ」を具体的な絵で表さなければならない。
だから法山氏と話すと、
私のおぼろげなイメージが私の中で確信になっていく。
スタッフとはこうでなければならない。
私がカメラマンに具体的に「ああ撮れ、こう撮れ」と言ったところで
タカがしれている。監督はあくまでも「感じ」でいい。
むしろ監督は、カメラマンがどう撮るかを楽しめばいい。
どう撮ってもまとめるのは監督だ。だから好きに撮らせればよい。
でも好きに撮ればいいと言っても、
何も考えずにメチャクチャ撮るカメラマンはいない。
「一応」というと失礼だが、考えて撮るので、
例え外れていても外れたなりに1本の線にはつながっているものだ 。
だから監督は心配しなくてよい。淡々と切っては捨て、
つないでは捨てを繰り返せばそれなりにつながるものだ。
法山氏もまた描くのは静止画だが、
頭の中では動画として4駒がつながっている。
だからガタガタ言わなくても思いを伝えれば
目の前でササッとラフを画いてくれる。イメージがあわなければ
「なんかチャウなぁ」と言えばまたササッと画いてくれる。
こうして何度かラフを積み上げていくと、ええ感じになり、
チョーええ感じになり、チョーチョーええ感じになっていく。
そうして形になったら、あと清書してもらえばいい。
多田「いつ頃上がりますか?」
法山「いつがいいですか?」
多田「ここまでくれば直ぐにでも…」
法山「まさか年内にですか?」
多田「はい」
法山「もう僕の中では今年は閉店してますよ」
多田「つまり来年アップということ?」
法山「ダメですか?」
多田「ダメダメ!越年禁止です」
法山「ならば28日出社した時に見れるようメールしときます。朝6時ですよね」
多田「御意」
法山「多田さんは朝早いのはわかってますよ。
でも僕は夜型ですから、どのみち朝6時には完成してます」
クー、クー、クー、ありがとう、僕の朝型が彼にもシッカリ認知されてます。
ということで26日夕方発注で28日明け方にはアップという運びになりました。
(2011年、2012年に頂いた年賀状)
これが上がればデザイナーは指示した場所にポンチ絵をはめ込み、
色を付けて一丁上がり。
私の熟考で遅れた分を見事に取り戻し、
私の未決定を決定にしてくれる。
スタッフの皆様、本年もありがとうございました。
皆様に幸多かれと祈ります。
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