株式会社プランシードのブログ

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その173.タイム・イズ・マネー!製作費は時間の対価である。

2014-10-16 13:25:42 | 制作会社社長の憂い漫遊記
私は映像の監督をしてかれこれ35年になる。
当時、商業映像は16ミリフィルムに変わって
ビデオが登場した頃であり、
現像がない、即みられるビデオは次世代の映像として
またたくまに市場に受け入れられた。
ビデオを使った新しいコンテンツも生まれた。
カラオケビデオが登場し、
企業の入社案内や会社案内はビデオになり
当時は採用難時代でもあったことから
学生宅に直接宅配していた。


  劇映画だけでなくノウハウもののビデオソフトも登場

そんな流れの中、素人同然の私のような新人にも
監督としての仕事はわんさか流れてきた。
20分ものならロケが4日から、
大作なら1ヵ月というものまで、
お陰様で月平均2~4本という
乱造若手監督として悪名が高かった。
にもかかわらず監督は作品契約なので忙しいだけで
懐具合は皆さんヒイヒイしていた。
妙な状況だが、日銭契約の撮影助手や照明助手は
いいマンションに住み、自家用車にも乗っていた。
徹夜には残業代がつくし、作品が多ければ多いほど日銭部隊は潤い、
監督やカメラマンなど作品契約者はそれほど潤わなかった。
監督なんて責任が重いだけでソロバン弾いたらやっとれんなぁ。
とはいえ今に比べれば単価は良く、今思えば本当に「いい時代」であった。
時代は進み機材が進化しワンマン撮影になり、多少暗くても映るので
撮影助手や照明助手、いや照明技師がつく仕事もガクンと減った。
もはや継続とは力なり!続けている者が残っている。
そんな中で今でも私は年2~3本の監督をさせてもらっている。
社長業もあるしイベントや印刷物の演出もあるので、
ちょうど良い加減の本数である。


  「ゴッドファーザー」カットも今の機材なら簡単に撮れます

この仕事をしていて思うのは
「始まったものは必ず終わる。しかし、いかに約束の期限までに
スポンサーの期待を超える作品を提供するか」
プロである限りは己の鍛錬で、より良い作品を作るのは当たり前!
大切なのは、たいていはタイトな期限までに
より良いものを作るということだ。
締切りを守らなければ、せっかく上がった作品も無駄になる。
いや不要になるのだ。
例えばONエアーに間に合わなければ、
画面は真っ黒のまま放送されることになる。
真っ黒で放送しなければならなくなったら
監督は業界から永久追放され、担当プロデューサーは
間違いなく翌日から離島の出張所に島流しされることになる。
だから遅刻を簡単に考えてはいけない。
遅刻に見無頓着な人は、必ず締切りにも穴をあけるようになる。
穴をあけたら最後、希望の星は流れ星となって消え失せるのみ。
納期を守れないプロは、社会人として認められない。
タイム・イズ・マネー!製作費は時間の対価である。

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