私は監督だから仕事の量だけスタッフと出会う。
30年前は「やるじゃん」というスタッフばかりだったが、
最近は素人以下!いや無気力のスタッフと組むことさえある。
「好きでこの仕事やってんじゃないの?」と
問いただしたくなるスタッフもいる。
ハードはこの30年で目まぐるしく進化したが、
逆に人はオオチャクになっている。
映像だけではなく印刷物やイベントなど演出業務が多岐に渡るので、
まさにスタッフのワクワク動物ランドだ。
意図的に新しいスタッフと組むようにして、
己のモチベーションを維持していることもあり、
ワクワクも増すが、疲れることも多い。
それでも新しいスタッフと組むと、
何回かに一回は心地いい疲れで終われることもある。
しかしたいてい本番前日に顔合わせして、
本番はアッという間に終わるので、
顔合わせで瞬時に相手の性格(個性)や技量を読みとらねばならない。
例えるなら、見知らぬ街で店構えを見ただけで「うまい!」と唸る店を
見つけるようなもので、かなり貪欲な観察眼がなければ見つからない。
長年この商売をやっていると、「うまい店」を見つけるのはうまくなったし、
スタッフの個別誘導術も若干ではあるがうまくなってきたように思う。
そんな私の目から見て気の毒に思うスタッフもいる。
それは素直でない人間だ。
チームでする仕事なので、素直な若者は思わぬ能力を発揮するし、
それが自信となって急上昇することもままある。
中には意固地なくらい斜に構えている若者もいるが、
そういう若者はたいてい少しばかりの成功に満足し、
周りがアホに思えて仕方ないのだろうが、
能力ある大人達からみるとこんな若者は煮ても焼いても食えないと、
ますます疎遠になる。
せっかくの能力も満開の花を咲かせず終わることになる。
気の毒だ。
北陸でイベントの仕事が入った。
設営業者が連れてきた孫受けのイベント中継カメラマンと組むことになった。
実はそのイベントが終わった今でさえ彼の名前はわからない。
その彼のカメラワークが気に入らない。
ズームを多用するので中継の大画面を見ていると疲れる。
しかし彼にはそのことがわかっていない。
意味を持ってズームを使うのではなく、
なんとなくカメラを持っているという感じである。
仕方がないのでズーム禁止令を出した。
どうしてもアップにしたければカメラごとモノに近寄れ!と指示した。
彼は言われるままにフットワークを使いだす。
けっして上手くはないが、ずいぶんと見やすくなった。
本人も楽しんでいるように見える。
あまりとやかく言われることがないのだろう。
これまで任せた方も無責任極まりない。
その夜に一杯やりながら作品論を話せたら、
もっと彼の力が引き出せたのでは…と思う。
もう一人、同じスタッフの中に音響助手の若手女性がいた。
人手のなさから彼女が音楽出しをしている。
MC登場の曲をオーダーしたら「曲がない」という。
音響担当なら台本を読みとり、考えつく曲を用意してしかりだが、
台本さえ彼女の手に渡っていない。
おそらく「これくらいなら彼女でもできるだろう」と
先輩が仕事内容も説明せず、よこしたのだろう。
「明日は君の選曲した曲を持参ください」と依頼した。
翌日彼女は嬉しそうに「曲、準備できてます」と。
彼女の気概は十分に伝わった。
素直とは人の話を聞くこと、
そして結果を恐れずやってみる勇気を持つこと。
さらに例え行動の結果がイマイチでも、疲れないこと。
とにかくやったことに自分自身を誉めるゆとりを持つことだ。
今回の遠征は台風に始まり、蒸し暑い中日、最後は雨と散々だったが、
私の演出による展示会オープニングショーは屋外で行った。
雨やら風やら暑さやらで毎回変更の連続だったが、
臨機応変、事故もなくできたのもスタッフあってのこと。
台風一過、気持ちは晴れ晴れ。
北陸の地で、また荒削りだが心意気だけはある若手2名と
出会えたことは感謝、感謝。また何処で再見。
明日もがんばろっと。
30年前は「やるじゃん」というスタッフばかりだったが、
最近は素人以下!いや無気力のスタッフと組むことさえある。
「好きでこの仕事やってんじゃないの?」と
問いただしたくなるスタッフもいる。
ハードはこの30年で目まぐるしく進化したが、
逆に人はオオチャクになっている。
映像だけではなく印刷物やイベントなど演出業務が多岐に渡るので、
まさにスタッフのワクワク動物ランドだ。
意図的に新しいスタッフと組むようにして、
己のモチベーションを維持していることもあり、
ワクワクも増すが、疲れることも多い。
それでも新しいスタッフと組むと、
何回かに一回は心地いい疲れで終われることもある。
しかしたいてい本番前日に顔合わせして、
本番はアッという間に終わるので、
顔合わせで瞬時に相手の性格(個性)や技量を読みとらねばならない。
例えるなら、見知らぬ街で店構えを見ただけで「うまい!」と唸る店を
見つけるようなもので、かなり貪欲な観察眼がなければ見つからない。
長年この商売をやっていると、「うまい店」を見つけるのはうまくなったし、
スタッフの個別誘導術も若干ではあるがうまくなってきたように思う。
そんな私の目から見て気の毒に思うスタッフもいる。
それは素直でない人間だ。
チームでする仕事なので、素直な若者は思わぬ能力を発揮するし、
それが自信となって急上昇することもままある。
中には意固地なくらい斜に構えている若者もいるが、
そういう若者はたいてい少しばかりの成功に満足し、
周りがアホに思えて仕方ないのだろうが、
能力ある大人達からみるとこんな若者は煮ても焼いても食えないと、
ますます疎遠になる。
せっかくの能力も満開の花を咲かせず終わることになる。
気の毒だ。
北陸でイベントの仕事が入った。
設営業者が連れてきた孫受けのイベント中継カメラマンと組むことになった。
実はそのイベントが終わった今でさえ彼の名前はわからない。
その彼のカメラワークが気に入らない。
ズームを多用するので中継の大画面を見ていると疲れる。
しかし彼にはそのことがわかっていない。
意味を持ってズームを使うのではなく、
なんとなくカメラを持っているという感じである。
仕方がないのでズーム禁止令を出した。
どうしてもアップにしたければカメラごとモノに近寄れ!と指示した。
彼は言われるままにフットワークを使いだす。
けっして上手くはないが、ずいぶんと見やすくなった。
本人も楽しんでいるように見える。
あまりとやかく言われることがないのだろう。
これまで任せた方も無責任極まりない。
その夜に一杯やりながら作品論を話せたら、
もっと彼の力が引き出せたのでは…と思う。
もう一人、同じスタッフの中に音響助手の若手女性がいた。
人手のなさから彼女が音楽出しをしている。
MC登場の曲をオーダーしたら「曲がない」という。
音響担当なら台本を読みとり、考えつく曲を用意してしかりだが、
台本さえ彼女の手に渡っていない。
おそらく「これくらいなら彼女でもできるだろう」と
先輩が仕事内容も説明せず、よこしたのだろう。
「明日は君の選曲した曲を持参ください」と依頼した。
翌日彼女は嬉しそうに「曲、準備できてます」と。
彼女の気概は十分に伝わった。
素直とは人の話を聞くこと、
そして結果を恐れずやってみる勇気を持つこと。
さらに例え行動の結果がイマイチでも、疲れないこと。
とにかくやったことに自分自身を誉めるゆとりを持つことだ。
今回の遠征は台風に始まり、蒸し暑い中日、最後は雨と散々だったが、
私の演出による展示会オープニングショーは屋外で行った。
雨やら風やら暑さやらで毎回変更の連続だったが、
臨機応変、事故もなくできたのもスタッフあってのこと。
台風一過、気持ちは晴れ晴れ。
北陸の地で、また荒削りだが心意気だけはある若手2名と
出会えたことは感謝、感謝。また何処で再見。
明日もがんばろっと。
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