白い月

白い月

舞風

2013-10-27 10:13:23 | 心事ポエム
もはや 語る言葉も無い

紙に書かれた過去一切


白日に晒された幽悶の乱気

冷えた空気を 一層冷たくする銀色の雨降りしきる


うかうかと引き受けた伝言に仕込まれた毒 

人の世に生きた証し ほろほろと捨て去り


降り注ぐ慈愛のくまどり指になぞり 

降りたつ献身を甘受しては驕慢な棘に傷つく


やがてほの白く化粧を済ませたら

ちりちりと風に舞いながら謳い

からからと地を走り笑うのです


約束のない地にひたすら生きた日々よ。

そば近く気配するやさしい死の匂い、水の音さえ聞こえています


もう何も言わないでください

わたしは 地に埋もれて眠りかけている蔦の葉なのです