毎夜 旅支度する
鞄に入れたり 出したりを繰り返す
シフオンの白い薄布は
もう九月には似合いません
流れ出た毒の線量が越えたから
猪も茸も食べてはいけない
生ものは入れない
まして無冠の花を摘むなどは論外
私心無きやと囁く風が覗き込む
甘噛みする犬は知っている
侵してはならぬ午睡の月の静謐
風に揉まれ 雨に濡れそぼる無辜
頽れたカサブランカの無為の溜息
告げられた立ち位置がゆらぎ
拡散するひと夏の幻夢の歌
故もない確信をも詰め合わせ
晴れ晴れと 今日を忘れ果てる
鞄に入れたり 出したりを繰り返す
シフオンの白い薄布は
もう九月には似合いません
流れ出た毒の線量が越えたから
猪も茸も食べてはいけない
生ものは入れない
まして無冠の花を摘むなどは論外
私心無きやと囁く風が覗き込む
甘噛みする犬は知っている
侵してはならぬ午睡の月の静謐
風に揉まれ 雨に濡れそぼる無辜
頽れたカサブランカの無為の溜息
告げられた立ち位置がゆらぎ
拡散するひと夏の幻夢の歌
故もない確信をも詰め合わせ
晴れ晴れと 今日を忘れ果てる