只事でない
いきなり眼が 痛み 瞼が塞がる
心筋が震え 血が逆流する
子が生まれた話はめったに聞かぬのに
子に先立たれた老夫婦 一人逝く幼児の悲話に泣く
緑葉が食い尽くされた気味の悪さ
塔を巻き込む偏西風が駆け抜け
唐突に地が沈み込み 灯りが消える
歩道に溢れる水の元凶はゲリラ雨
無人のビル群の沈黙の無為
どこまでも灰色一色の空に鳥は居ない
魚はみな死んだ異国の河。
空涙する泣き男
笑う旅人
鬱を病む人魚
骨折の薔薇
演じる着ぐるみ
ガラス玉のような七月の月・・・・。
浸しつつ 満たし
溢れつつ 毀れる
消えゆく幻の船に乗るわたし。
いきなり眼が 痛み 瞼が塞がる
心筋が震え 血が逆流する
子が生まれた話はめったに聞かぬのに
子に先立たれた老夫婦 一人逝く幼児の悲話に泣く
緑葉が食い尽くされた気味の悪さ
塔を巻き込む偏西風が駆け抜け
唐突に地が沈み込み 灯りが消える
歩道に溢れる水の元凶はゲリラ雨
無人のビル群の沈黙の無為
どこまでも灰色一色の空に鳥は居ない
魚はみな死んだ異国の河。
空涙する泣き男
笑う旅人
鬱を病む人魚
骨折の薔薇
演じる着ぐるみ
ガラス玉のような七月の月・・・・。
浸しつつ 満たし
溢れつつ 毀れる
消えゆく幻の船に乗るわたし。