微笑む陽光は 再びの来迎となるか
あなたの意に沿う生き方したつもりだが
掬いきれない埋もれてしまった物語に
絡まる亜麻色の髪とかしながら
利にかなう天心の月
寄せた思慕は変わらない
朽ち果てる余花の桜
邪気のない涙を流す
忘れてはいけない
ありもしない幻の海探した旅先で
わたしが聴いた音 視た光り
地の揺れた話 焼かれた山野 消えた橋 溢れた水
ほんの一押しで倒れ込み 流れた巨木 花咲く道
くずおれ 気を失う城郭の悲鳴
一途な思慕も風に捩れ
託す祈りも願いも果てたが
なんとか明日も 生きて居たい
たくさんの死者待つ国よ
憬れ夢見る国よ
身じろがず凋滅の時を凌ぐ人々よ
わたしはあなたの前にひざまずく