次にやって来るのは何?
あまりの猛暑に抜け落ちた薄い羽根
幽かな血痕が滲んでいる
引き寄せてしまった想念に
一途になればなるほど 遠い記憶が近づき漂う
心根の優しい美しい佇まいの回復を目指す独り居
お手並み拝見の視線はさらりと流す処世
いつしか辿りつく結界を 不安げに覗き見る蒼い瞳が
待ち受けるきざはしの気配を嘆く
深い淵から吹き上げる冷たい風に
身を震わせるが さりげなくやり過ごし
昨日より今日 確実に一歩近づいた最終章聴きながら
不具合がどこにも見当たらない日の喜びの唄を放つ
月に囁き
月に訴え
月に寄り添う夏の終わり
暗冥に流されぬうちに月は答えなければならぬ