人生には人間は自分たちだけでは生きていけない事があるんだって思い知らされる、そんな出来事が確かにある。
去年の10月10日、僕の姉パロマは彼女の新しいアパートで事故に遭った。その前の日に越して来たばかりで、事故はその引越祝いのパーティーの後に起こった。生まれつき体の左側が弱いという障害を持った彼女は、しばらく引っ越す事を躊躇っていたけれど、ようやく引っ越す事に決めたんだ。僕と弟は引越祝いのパーティーの準備を手伝い、パーティーに参加した。パーティの雰囲気は和やかで何一つ変った事は無かった・・僕は楽しい時間を過ごして真夜中に自分のフラットへ戻った。
明け方の5時、僕は僕のフラットのドアを叩く音と叫び声で叩き起こされた。パロマが彼女の4階にある寝室の窓から柵の上に落ちたというんだ。僕はベッドから飛び出し、途中で邪魔な誰かを殺しかねない勢いで彼女のアパートへ走った。しかし、彼女を目の前にした時僕は、後ずさりした・・・彼女に僕がそこに居る事を知られたくなかったんだ。救急車と救助員に囲まれたパロマは柵の上に潰れた様に横たわっていた。4本の柵が彼女の体を貫通し、僕には一本が彼女の足から突き出ているのが見えた。驚いた事に、彼女は無茶苦茶な状態だったのに関わらず意識があった。僕は弟と救急車に隠れ、世界中に散らばる家族にすぐロンドンへ戻る様電話をした。それは僕の父の60歳の誕生日で、ドバイに居る彼に電話した時、彼は僕が彼を驚かせようとドバイに行って空港から電話して来たって思ったらしい。パロマは出血を防ぐため柵をその場で抜かず、手術室で取り除くことにして柵を体内に残したまま運ばれる事になり、柵を切り離すのに2時間掛かった。彼女はその間ずっと意識があり、僕は救急救命士達が彼女を担架に乗せてその場で麻酔するのを見守り、彼女が眠るまで彼女の顔に触れていた。近所の人々は起き、ショックで静まり返っていた。パロマはヘリでロイヤル・ロンドン病院へ運ばれ、そこで彼女の命を救うために14時間もの手術が行われたんだ。信じられない事にこの悲惨な事態を招いた柵は、同時に彼女の命を救ったんだ・・・彼女の頭と脳を地面への激突のダメージから守ったのはこの柵だった。
パロマは今もまだ病院に居る。(注:3月のエッセイ掲載時)退院したらリハビリ施設へ移り、そこで歩行訓練と足と腰の神経の回復治療をする予定だ。完全に回復するには一年かかるだろう。フランスと英国で育った僕は、いつもその国の医療制度を気にして来た。しかし今回ほどその価値を感じた事はない。文字通りゆりかごから墓場までの医療制度は、英国の医療制度がどんな時でもそばにあることを実感させてくれたんだ。僕たちが今回それを実感したって言い方はかなり控えめな言い方なんだけど。
アメリカ人の父を持つ僕たちは、アメリカのパスポートを持っている。今回のようなアクシデントがアメリカで起きたなら、僕の両親は家を売る羽目になっただろう。アメリカ政府はアメリカ国民の権利を守るためなら軍隊を海外に送る事もある、けれどアメリカ人が家で怪我したってなにもしてくれない。もしアメリカで窓から落ちたって自己責任なんだ。怖い事だと思わないか、僕の他の家族の一人が1年前LAで失神して病院に運ばれて14時間治療を受けたんだけど、19000ドル(約150万)請求されて、まだ彼女は払い続けているんだ。僕たちは健康保険無しで育って来た。だからパロマがアメリカの様に個人の健康保険が必要ない英国民だったことを誇りに思うんだ。
ヨーロッパで政府の予算を削減する動き、その対象のうち2つの最も重要な項目は教育と医療、つまりもっとも僕たちが必要とするものなんだ。パロマの一件が僕をさらに英国びいきにしたかって?その通り!僕にはなぜアメリカ政府が治療より収益を重視するような民間保険機関による医療制度に期待するのか、その意図が分からない。オバマの医療保険政策は正しい方向への一歩だと思うけれど、制度を変えるのみならず国は国民を手厚く保護するという根本的な考え方から変えないと。多くのアメリカ人が医療保険の国有化を馴染んで来た自分たちのシステムへの海外からの脅しと見なしている。アメリカでは、公共で無料のシステムへ戻る事は難しいことで個人的なシステムで何かを行う事の方がよほど易しい。世界で2番目に優れている医療制度、イタリアや英国のシステムは日常的な問題が語られているのにも関わらず最も守るべき制度であり、今まで以上に僕たちの未来に必要なものだと思う。
去年の10月10日、僕の姉パロマは彼女の新しいアパートで事故に遭った。その前の日に越して来たばかりで、事故はその引越祝いのパーティーの後に起こった。生まれつき体の左側が弱いという障害を持った彼女は、しばらく引っ越す事を躊躇っていたけれど、ようやく引っ越す事に決めたんだ。僕と弟は引越祝いのパーティーの準備を手伝い、パーティーに参加した。パーティの雰囲気は和やかで何一つ変った事は無かった・・僕は楽しい時間を過ごして真夜中に自分のフラットへ戻った。
明け方の5時、僕は僕のフラットのドアを叩く音と叫び声で叩き起こされた。パロマが彼女の4階にある寝室の窓から柵の上に落ちたというんだ。僕はベッドから飛び出し、途中で邪魔な誰かを殺しかねない勢いで彼女のアパートへ走った。しかし、彼女を目の前にした時僕は、後ずさりした・・・彼女に僕がそこに居る事を知られたくなかったんだ。救急車と救助員に囲まれたパロマは柵の上に潰れた様に横たわっていた。4本の柵が彼女の体を貫通し、僕には一本が彼女の足から突き出ているのが見えた。驚いた事に、彼女は無茶苦茶な状態だったのに関わらず意識があった。僕は弟と救急車に隠れ、世界中に散らばる家族にすぐロンドンへ戻る様電話をした。それは僕の父の60歳の誕生日で、ドバイに居る彼に電話した時、彼は僕が彼を驚かせようとドバイに行って空港から電話して来たって思ったらしい。パロマは出血を防ぐため柵をその場で抜かず、手術室で取り除くことにして柵を体内に残したまま運ばれる事になり、柵を切り離すのに2時間掛かった。彼女はその間ずっと意識があり、僕は救急救命士達が彼女を担架に乗せてその場で麻酔するのを見守り、彼女が眠るまで彼女の顔に触れていた。近所の人々は起き、ショックで静まり返っていた。パロマはヘリでロイヤル・ロンドン病院へ運ばれ、そこで彼女の命を救うために14時間もの手術が行われたんだ。信じられない事にこの悲惨な事態を招いた柵は、同時に彼女の命を救ったんだ・・・彼女の頭と脳を地面への激突のダメージから守ったのはこの柵だった。
パロマは今もまだ病院に居る。(注:3月のエッセイ掲載時)退院したらリハビリ施設へ移り、そこで歩行訓練と足と腰の神経の回復治療をする予定だ。完全に回復するには一年かかるだろう。フランスと英国で育った僕は、いつもその国の医療制度を気にして来た。しかし今回ほどその価値を感じた事はない。文字通りゆりかごから墓場までの医療制度は、英国の医療制度がどんな時でもそばにあることを実感させてくれたんだ。僕たちが今回それを実感したって言い方はかなり控えめな言い方なんだけど。
アメリカ人の父を持つ僕たちは、アメリカのパスポートを持っている。今回のようなアクシデントがアメリカで起きたなら、僕の両親は家を売る羽目になっただろう。アメリカ政府はアメリカ国民の権利を守るためなら軍隊を海外に送る事もある、けれどアメリカ人が家で怪我したってなにもしてくれない。もしアメリカで窓から落ちたって自己責任なんだ。怖い事だと思わないか、僕の他の家族の一人が1年前LAで失神して病院に運ばれて14時間治療を受けたんだけど、19000ドル(約150万)請求されて、まだ彼女は払い続けているんだ。僕たちは健康保険無しで育って来た。だからパロマがアメリカの様に個人の健康保険が必要ない英国民だったことを誇りに思うんだ。
ヨーロッパで政府の予算を削減する動き、その対象のうち2つの最も重要な項目は教育と医療、つまりもっとも僕たちが必要とするものなんだ。パロマの一件が僕をさらに英国びいきにしたかって?その通り!僕にはなぜアメリカ政府が治療より収益を重視するような民間保険機関による医療制度に期待するのか、その意図が分からない。オバマの医療保険政策は正しい方向への一歩だと思うけれど、制度を変えるのみならず国は国民を手厚く保護するという根本的な考え方から変えないと。多くのアメリカ人が医療保険の国有化を馴染んで来た自分たちのシステムへの海外からの脅しと見なしている。アメリカでは、公共で無料のシステムへ戻る事は難しいことで個人的なシステムで何かを行う事の方がよほど易しい。世界で2番目に優れている医療制度、イタリアや英国のシステムは日常的な問題が語られているのにも関わらず最も守るべき制度であり、今まで以上に僕たちの未来に必要なものだと思う。
お世話になってまーすww
遅くなっちゃって・・・
なまなましいのでなかなか訳す気になれませんでした!
しかし大変な事故だったんですね。
mikabotには合意の上提供してますから、別にこちらにお礼は要らないのです。沢山の人に読んでもらえればそれで良いですw
ではでは
和訳ありがとうございます!!
本当に大変な事故だったことが生々しくわかりますね。
ツイッターで@mikabotjpがアップしてくれてますが、いつもptdさまが訳してくれた物だったんですね!
みんなこちらにお礼を言わないと(^_^;)